B-LINE
Boby Wagon
色んな形や大きさの窓を見ていると、その向こうにはどんな人が住んでいて、どんな暮らしをしているのかを想像したくなって、気づけばワクワクしながら眺めてしまいます。
自分がそこに住んだらどんな部屋にして、どんなふうに過ごすだろうと、つい頭の中で妄想を繰り広げてしまう。
そうやってなどを眺めながら膨らんでいく想像の楽しさは、このボビーワゴンにも重なります。
入居募集中の、小さな収納マンション

イタリアのデザイナー、ジョエ・コロンボによって生み出されたこちらのワゴン。
機能主義的な発想のもと、「必要なものを、必要な場所に、無駄なく収める」という課題に対して、回転式のボディと多方面からアクセスできる収納という答えを提示しました。
現在もなお製造が続けられているロングセラーであり、プラスチックという素材の可能性を拡張した名作として知られています。

しかしこのワゴンの魅力は、合理性だけでは語り切れません。
むしろ印象的なのは、そのポップで軽やかな佇まいです。
4面それぞれが異なる表情を持ち、置く向きによって見え方が変わることで、ひとつの家具でありながらいくつもの顔を持っているように感じられます。

そしてなにより楽しいポイントは、常識に縛られず、自分の世界観で好きなように使えるところ。
例えば四角い長方形の部屋には、色鉛筆はケースから出したままのそのままの状態で収めてみる。
色がそのまま重なり合いながら段ごとに積み重なっていき、空間の中に色そのものがストックされていくような“色の宝箱”のような風景が生まれます。

上段のトレイには、メイク用品や細かな道具などのを置いたり、日常の小さなものを一時的に受け止める場所として使うことが出来ます。
たとえばワゴンの一番上に人工芝を敷いてみると、そこに何かをポンッと置いただけでも、まるでマンションの屋上で誰かがのんびりくつろいでいるような雰囲気になり、ただの収納が小さな風景のように見えてきます。
そして下段は、大好きなおやつの待機場所にするのもいいし、10インチのレコードがぴったり入るサイズなので、お気に入りのレコードたちをいくつも重ねて置くのもいい。
用途を決めすぎず、その時の暮らしのリズムに合わせて役割が変わっていくのも、このワゴンの面白いところです。

そしてこのワゴンのもうひとつの楽しさは、収納でありながら「住まわせたくなる」感覚を持っているところです。
楕円の窓のお部屋には、小さな多肉植物を置いたら“多肉植物専用マンション”のようにも見えてきますし、ツルの植物や観葉植物の小さなものなど、種類を混ぜて置いていくと、“多国籍マンション”のようなにぎやかな雰囲気にもなってきます。
ひとつのマンションの中に、それぞれ違う個性が小さな部屋を持って暮らしているような感じがあって、それを眺めているだけでも楽しくなります。
また、シルバニアファミリーのような小さなお人形たちのお部屋として使ってみるのも可愛らしく、窓や区画ごとにそれぞれの生活が生まれていくような遊び方もできます。

機能性と遊び心が同時に両立しているこのワゴンは、整理のための道具でありながら、日常の中に小さな余白や想像の余地を生み出してくれる存在です。































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