Vintage
bentwood chair
20世紀初め頃、ミヒャエル・トーネットが「一般家庭で使える安価で質の良い椅子」をコンセプトにデザインし誕生した名作中の名作椅子「ベントウッドチェア」。
とても丈夫な曲げ木を使ったデザインは、デザイナーの巨匠たちも賞賛し愛されてきました。
アンティークファンの方だけでなく、どんな方もどこかで一度は見かけたことがあるデザインの椅子なのではないでしょうか。
再認識する王道アンティークチェアの魅力
ベントウッドチェアは直訳すると「曲げ木の椅子」という意味。
その名の通り、蒸気を当て柔らかくした木材を曲げ、形を作る技法を用いて作られています。
木を丸く切り抜くのと違って、木の繊維を断ち切らないため粘りがあってとっても丈夫!そして女性でも片手で運べるほど軽さ! しなやかなフレームはデザイン性にも優れ魅力的です。
軽い、丈夫、おしゃれの三拍子が揃ったこれぞ名作椅子。
アンティークチェアの王道であるベントウッドチェアは、豊富なデザイン・バリエーションがあります。
フレームのデザインだけでも大きく6種類あり、座面の模様は数えきれないほど。
アールデコ・アールヌーボーの図柄や、花や星の形にパンチングされた模様などなど。時代の様式に影響されたデザインが施されています。
その種類の多さは、思わずコレクションしたくなりますね。
こちらは、刻印やシール等がなく国や年代の特定はできないものの、経年による味わいと貫録のある一点もの。
曲木のしなやかさが際立つ背もたれは、トーネット社のNo54によく似たデザインでUの字のカーブが目印のユーバック。座面に刻まれているのは、なかなか見かけることのないチェーンの模様。
「いつどんな場所でどんな人に使われ、愛でられていたのかな~」と想像すると不思議と愛着が湧き、ミステリアスさと深い味わいを魅せ佇む姿に自然と惹き込まれていきますね。
多様な種類と深い味わいを持つベントウッドチェアはコレクションも楽しめますが、1脚でも大活躍します。
ザ・王道アンティークチェアではあるものの、どんなインテリアにも不思議と似合い、形や色がバラバラの椅子と組み合わせても、すんなり馴染んでしまうのがベントウッドチェアの凄さ。
意外かもしれませんが、和室との相性も抜群なのだとか!! (自分も試したいなと思いましたが我が家に和室がないことに気づき断念しました)
一脚だけでも素敵な風合いを漂わせるベントウッドチェア。
玄関先などの腰掛けや花台として使ったり、寝室やソファ横などにサイドテーブル代わりで使ったり・・・
どんなシーンでもその個性を抜群に発揮してくれる一脚です。