Herman Miller
DCM
世界に数ある名作と呼ばれている家具。
名作とはいったいどういった物を定義するのでしょうか?
有名なモノだから名作?専門家が言っているから名作?
私には、どちらもあまりピンときません。
そんな鈍感な私ですが、『これは名作だ!』と思う家具も何個かございます。
本日は、その内のひとつをご紹介致します。
是非最後までお付き合いくださいませ。
名作と言われる理由
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世界で最も有名と言っても過言では無いデザイナー、チャールズ&レイ・イームズによって産み出された作品。
皆様も一度と言わず二度三度、目にした事があるのではないでしょうか?
そんなイームズ夫妻が生み出した数ある作品の中から、『ダイニングチェアメタルレッグ / Dining Chair Metal Legs』通称『DCM』です。
『DCM』が名作と言われる背景には、生み出すまでの苦悩や努力があります。
1946年にデザインされた『DCM』。
当時はまだ家具デザインにおいて主流では無かった成型合板(プラウドウッド)を使用した画期的な椅子です。
成型合板(プラウドウッド)の可能性にいち早く着目したイームズ夫妻は、長年の研究を重ねて『DCM』を生み出しました。
天才の努力によって産み出された三次元的な曲線は、何とも形容しがたい美しさ。
私が初めて実物を見た時の感想は、「やば!めっちゃかっこいい!」でした。(笑)
稚拙な表現で申し訳ございません。
ネットの画像や雑誌の写真で見ただけの頃の私は、「あぁ、イームズね。」程度の感想でした。
しかし、名作とは見て触れて初めて実感できるのだと思います。
「知ってはいるよ。」って人たちには実際に見て触れて欲しいです。
装飾などの無駄を一切省き、極限までシンプルに設計されたデザイン。
成型合板による流れるような美しいフォルムは勿論ですが、それを支える華奢なメタルフレームも美しいですね。
パーツひとつひとつは大きい印象を受けないのですが、空間に一つあるだけで異彩を放つ存在感です。
2種類の異素材を組み合わせシンプルな構造で、ここまで美しく仕上げられるなんて。。。
米”TIME”誌から20世紀最高のデザイナーズチェアと評価されるのも頷けます。
どの口が言ってんだとか言わないでくださいね。(笑)
デザインの良さは一目見ればわかると思いますが、気になるのはその座り心地。
緩やかに曲線を描く成型合板が優しく包み込むように体にフィットしてくれます。
座った時にゆったりと身体を預けれるように、広めに設計された座面と背もたれがしっかり身体を受け止めてくれます。
奥に行くほど低く設計された座面が、お尻を優しく支えてくれるので長時間座っていても疲れません。
成型合板の適度な「しなり」に加え、天然ゴム製のショックマウントによって衝撃を吸収してくれます。
一見硬い印象を受ける『DCM』は、想像以上の快適な座り心地でした。皆様にも座ってみて頂きたい。
主流ではなかった素材を使い、椅子本来の機能を最大限に引き出す事に成功したイームズ夫妻。天才。
既成概念に捉われず、絶えず挑戦し続けたイームズ夫妻。
プロダクトデザイン界に大きな影響を与えた『DCM』は間違いなく名作です。
デザインと機能性。現代の技術力でもなかなか難しいのではないでしょうか?
時を経ても色あせないず、今も世界中の人々を魅了し続けている名作家具。
是非、あなたも見て触れて、名作を感じてみてくださいませ。