Herman Miller
Soft pad group management chair
ミッドセンチュリーを語る上で欠かす事の出来ない「チャールズ&レイ・イームズ」。
imptionでも度々彼らのプロダクトを取り扱ってきましたがそのどれもが名作と言われ、これまで多くの人々を魅了してきました。
その中でも名作中の名作と呼ばれ、1969年の登場から半世紀以上を経た現代においても憧れのオフィス家具として知られるのが「イームズ アルミナムグループコレクション」です。
今回はそんな彼らの代表作の1つであるこちらのプロダクトをご紹介致します。
どんな時代にもフィットするタイムレスな名作
現在では多くのメーカーによる人間工学に基づいた高機能を搭載したデスクチェアが開発されていますがその原点とも言えるのが1958年にデザインされ、ハーマンミラー社から発表された「アルミナムチェア」。
このチェアの誕生のきっかけは米国インディアナ州のコロンバスで、カミンズエンジン社の創業者J.アーウィン・ミラー邸を設計していた「エーロ・サーリネン」と「アレキサンダー・ジラード」が屋外用の家具のデザインをイームズ夫妻に依頼したことから始まります。
当初は’’屋外で使える上質な座り心地のチェア’’として発売していましたが、ハーマンミラーはマーケティングを屋外での使用から屋内向けに方向転換し、「インドア・アウトドア」グループという名前から、現在の「イームズ アルミナム」グループに変更しました。
そして後の1969年。イームズ夫妻は、このオリジナルデザインに革張りした柔らかなクッションを加えたチェアをデザインし、こちらの「ソフトパッドグループ マネジメントチェア」を生み出します。
シート以外の部材はアルミナムチェアと共通の構造で作られており、アルミニウム材のフレームに継ぎ目なくシート生地を張る「シッティングポケット」構造によって、柔軟性と高度なサポート性を実現しています。
今回入荷したこちらはシートに滑らかな肌触りの上質な本革を使用し、ブラックカラーのアームレストとも相まって高級溢れる見た目に仕上がった1台。
さらに脚部は今では希少価値の高いビンテージのフォースターレッグ4本脚のグライズ仕様。ベースのアルミとのコントラストが美しい造形は正にミッドセンチュリーならではのデザイン。
堅過ぎずラフ過ぎずのバランスの良い造形美はさすがのイームズ夫妻としかいいようがありません。
そしてガスを使用しない手動式の昇降機能に加え、チルトリクライニング機能を搭載。
ベースのコネクト部を抑えながら座面を回す事で微細な高さ調節をすることができます。
座裏のハンドルでサスペンションの調節をすれば、お好きな位置でリクライニングする事が可能。
アナログながらもデスクワークに欠かせない快適性をしっかりと持ち、オフィスシーンや自宅での着座を支え、実用性、デザイン共に現代の高機能なデスクチェアにも遜色を感じさせない完成度です。
イームズ夫妻の名前を聞いて思い浮かべるのはもしかすると「シェルチェア」という方も少なくないかと思います。かくいう自分もそうでした。
そんな彼らの代名詞にも引けを取らない「マネジメントチェア」。
今まではデスクチェアというと’’高機能なお堅い椅子’’というイメージがありましたが、このマネジメントチェアが度々ドラマや雑誌等のメディアで取り上げられるのにはやはり納得いく理由がありました。
どんな時代にもフィットするタイムレスな1台をぜひお迎えください。