Herman Miller
Embody Chairs

アーロンチェアやサイドシェルチェアなど優れたデザイナーによる名作を数多く生み出している“ ハーマンミラー / Herman Miller ”社。

 今回は、今なおチェアの概念を大きく覆し続けるハーマンミラーとそのプロダクトの中から、長時間座っての作業にうってつけの「エンボディチェア」のご紹介です☻

デスクチェアの最高峰とも言える一脚

デザインを手掛けたのはアーロンチェアのデザインにも携わったビル・スタンフとジェフ・ウェバー。

 デザイナーである彼ら自身もパソコンの前で作業することも多く、長時間座り続けることによる身体的な悪影響を身をもって体験していました。

 そこで考えたのは、身体への負担を軽減するのではなく、「人間とテクノロジーの間に物理的な調和が欠けている」ということ。この未解決の問題に気づいたことから、エンボディチェアの開発がスタートされました。

ほとんどのチェアは座っている間姿勢が動かないよう設計されておりますが、エンボディチェアは座面と背もたれを身体の動きに合わせて、柔軟に動く表面を採用。

 その他にもシートの高さ調節や背もたれのカーブ、 リクライニングの硬さや範囲、 さらには座面の奥行調節も行うことができるなど、数多くの機能を搭載。

これによって、様々な体型の人にもフィットする理想的なデスクチェアとして多くのワークシーンに衝撃を与えました。

従来の固定されたチェアでは、長時間の着座によって脊髄が圧迫され、血流や酸素の供給も滞る。長時間のデスクワークに疲労感や倦怠感を感じてしまうのはこれが大きな原因とされています。

 この問題を解決すべく誕生したエンボディチェアは、自然にバランスのとれた姿勢を保つことで心拍数を下げストレスを軽減し、脳をリラックスした状態にキープしてくれるのです。

座面にはそれぞれ独自の特性を持った4層の異なる素材の組み合わせから成っており、座る人の体系に忠実に順応。

通気性も考慮し、熱がこもることなく快適に座れるなど、細部にまでこだわりを感じさせます。

またエンボディチェアのフォルムは、機能的なパーツたちさえデザインとして落とし込まれているのも魅力的！バックから眺めた時の近未来感さえ感じるディテールは、スタイリッシュでかっこいいです◎

健康に導くチェアとも言われるこの一脚は、医師、そして生体力学、視覚、理学療法、人間工学など、30人を超える多彩な分野の専門家がエンボディチェアの製作に携わった、まさに折紙付きの一脚。

芸術性とシーティングの化学が一体となった完璧なチェアは、ハーマンミラーの進化を象徴する一脚とも言えるのではないでしょうか。