Herman Miller
Aluminum Group Chair
快適性や安定感、そして柔軟性。
そのような機能性が求められるデスクシーンに対応したチェアは数多く存在しています。ただ、座り心地を追求した結果、デザイン性を損なってしまったものも少なくありません。
本当に良いプロダクトは優れた見た目と機能性が伴うことで完成するもの。そんな期待に応える革新的な座り心地に軽やかなデザインが与えられた一品が入荷いたしました。オフィスチェアの原点と呼ばれるほどの名作です。
原点にして頂点
今回ご紹介させて頂くのは“ハーマンミラー Herman Miller”社より「アルミナムグループ マネジメントチェア」。
シェルチェア同様、古典的名作として知られ今尚多くのシーンで愛される一脚です。
デザインを手掛けたのは、これまた同じく巨匠チャールズ&レイ・イームズ。
ポップなイメージとはまた違う角度の一品ですね。 優雅なシルエットに時間を超越したデザイン、それに伴う革新的な快適性は言うまでもなく、設置した空間の空気をも変えてしまうほどの力を持っています。
実は、アルミナムグループは元々デスクチェアとしてデザインされた訳ではありませんでした。
実業家のJ.アーウィン・ミラーの自宅を設計していたエーロ・サーリネンがイームズ夫妻に屋外用のチェアの開発を依頼したことがきっかけだったそう。
そこで夫妻はアルミダイキャストを使用し、シートフレームに合成繊維のメッシュを張ったチェアをデザインしました。
こうして完成された程よいテンションを持つチェアは硬いシェルという従来の椅子のコンセプトを脱却し、デザインと柔軟性の両方を達成したのです。
発売以降徐々に屋内へのニーズが高まり、当初のメッシュ仕様はファブリック、ビニールレザー、リアルレザー張りに変更され洗練されたデザインへ。
従来の椅子のコンセプトを脱却したオフィスチェアの原点と言われており、数十年もモデルチェンジを行わず不動の完成度を誇っています。
昔ながらのアナログな昇降機能とチルト調節(リクライニングの硬さ調整)を装備。
現代的な多機能チェアも良いですが、装備を最小限に止めることで、作品としての美しさを高めているあたりは流石イームズです。
アルミ削り出しのハンドルが可愛らしいです。
シート部分は約5cm間隔でリブステッチが施されており、マットで上品な光沢のブラックレザーは肌触りが良く、高級感のある佇まいに仕立てあげています。
本革仕様なので、使い込んでいくと味わい深く仕上がる経年変化も魅力の一つ。
流れるような曲線と派手過ぎない光沢感のアルミフレームは、まるで彫刻作品のようですね。
快適さと美しいシルエットの両方を兼ね備えた名作チェア。
長年の使用にも適しており、幅広いシチュエーションで活躍することは勿論、大変美しいデザインとなっておりますので、ホームユースにおいても書斎やダイニング・リビングなどあらゆる空間を彩ってくれる逸品です。