habitat
FORUM 1P sofa
1948年に妻でありパートナーのルシアン・デイと共にデザイン事務所を立ち上げたその年、MoMAの主催するローコスト家具デザインコンペにストレージユニットを出品し、大賞を受賞したロビン・デイ。
数々のデザインを手がけ、中でも当時新素材であったポリプロピレン製のチェアが口火となり、1400万脚のヒットを生んだデザイナーです。
『ローコスト家具デザイン』・『MoMA』・『ミッドセンチュリー』など時期やプロダクトなど重ね合わせるとアメリカ人デザイナーの『イームズ』とリンクする事から、『英国のイームズ』とも呼ばれるロビン・デイ。「機能や構造は隠すべきものではなく、表現し、賞賛されるべきもの」と考えていたロビンは、実用的なデザインが特徴的で、彼にとって美しさとは実用性を満たす一要素でした。
今回は彼の理念が伝わってくる特別なソファが入荷いたしました。
デザインが行き届いたソファ
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オリジナルデザインは1964年、その後2000年前後にイギリスのハビタ社がライセンスを取得し、復刻したフォーラムソファ。
異なる質感の様々な素材をバランス良く組み合わせることで完成した、ミッドセンチュリーモダンを体現する一品です。
現代にも通じるデザインが落とし込まれていて、見どころ満載でございます。
まずは、落ち着いたブラックカラーのレザークッション。
ピッタリとはめ込まれるクッションは、まるでパズルのピースをはめ込んでいるかの様。
現在も柔らかくしなやかな本革ですが、これから使い込むことでより深みのある風合いが生まれます。
また、適度な沈み込みのある分厚さと比較的広く取られた座面によって、どっかりと身を預けられて快適に寛げます。
ウッドフレームはナチュラルで優しい色味のオーク材を使用。
バックレストに入ったスリットが優美さを強調し、スタイリッシュなルックスに一役買っています。
一度目に入ると気になってくる、アームとバックレストが交差する箇所のしっかりとした組木加工。
ただ加工技術で終わらせるのではなく、敢えて見せる事によってデザインの一部という魅せるものへと昇華しています。
目立つデザインの後ろに隠れてしまう構造や技術を表立たさせるという、ロビンの意匠が詰まっているポイントだと思います。
細身でスマートな印象のクロームレッグ。
モダンさを強調すると共に、ウッドとレザーという自然由来な素材に一つだけ無機質な異素材が入ることで、全体のアクセントとしてデザインを引き締め、調和をもたらす要素にもなっています。
デザインから70年以上、復刻からは30年弱の時間が経過した今でも古臭さを感じないソファ。
ミッドセンチュリー期のインダストリアルな構造美と人の手による温もりが、そしてソファの本来の寛ぐという役割が魅力的に伝わってくる素敵な逸品となっております。