THONET
S33 side chair
こんにちは。用賀店のふくです。
今日はモダンデザインの家具を代表する名作椅子をご紹介させて頂きます。
シンプルで洗練された表情は大変美しく、使い心地・座り心地にも優れた歴史を塗り替えた1脚と言っても良いでしょう。
そんな名作の魅力に迫ってみようと思いますので、是非最後までご覧くださいませ。
ユーザー目線であること
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こちらはTHONET/トーネットのS33サイドチェアと言います。
トーネットは1819年ドイツに創業した大変歴史のあるメーカー。
現在では当たり前となっている曲木技術を開発したことでも知られ、世界中で愛され続けております。
日本では無印良品とも商品開発を行っていることから、同社を知らなかった方でもプロダクト自体は目にしたことがあるのだと思います。
そんな老舗メーカーから生み出されたこのチェアの誕生は1926年。
当時はスチールパイプではなくガス管で作られていたようですが、技術の進歩により今の姿となったようです。
コンセプトとしては「空気の上に座る」こと。
椅子の脚は4本という固定概念から離れた結果このデザインとなりました。
現在ではありふれたデザインとなっておりカンティレバーチェアという通称で親しまれておりますが、その椅子の始祖がこのS33なんです。
大胆でユニークともとれるこのデザインを生み出したのはマルト・スタム氏。
オランダの建築家でありモダン建築とコンテンポラリーファニチャーデザインのリーダー的存在とも言われております。
また、バウハウスの客員教授も務めていたこともあり、ユーザー目線でデザインをするといったバウハウスの理念も感じさせます。
偏にユーザー目線と言ってもピンとこないと思いますが、座り心地や居心地の良さと捉えてみます。
先ず、背もたれと座面はレザーが用いられております。
クッションが付いているわけではないので想像通りやや硬めの質感。
ただ、板座などとは違ってレザーは荷重がかかることで少し伸びるんですよね。
このことにより肌への馴染が非常に良く、安定感のある座り心地を実現しています。
あとは何といってもこの脚部が生み出す浮遊感が魅力的です。
実際に腰を掛けてみるとわかるのですが、荷重がかかることによりスチールパイプがしなり、ふわふわと揺られている感覚を味あわせます。
この揺れは他の物には変えることは難しく、このS33の最大の特徴と言っても良いでしょう。
個人的な感想となってしまいますが、揺れをテーマとしたロッキングチェアと比べてもリラックス感は遜色なく、より自然で安定感の高いこちらに軍配があがります。
あとは1脚あたり重さ約8kgと比較的軽量で持ち運びが容易であること。
ダイニングチェアやワークチェア、ラウンジチェアとシーンを選ばず使用出来るところも良いところですね。
デザインと機能を両立した名作椅子。
この機会に触れてみませんか?
TONET S33 side chair A
TONET S33 side chair B