Thonet
Bentwood Chair
およそ200年の歴史を持つチェアブランド"トーネット Thonet"。スチームによる曲木技術を確立し、その後の家具デザインの発展に多大な影響を及ぼしました。
とりわけ黎明期から製造されている『ベントウッドチェア』は世界中に浸透したロングセラーアイテム。
本日はそんなベントウッドチェアのなかでも、ちょっと変わり種の一脚をご紹介します。
気品すら感じる大衆椅子
>>この商品の詳細を確認する
意外にも様々な仕様が存在するビンテージのトーネット。
一番有名なのはシンプルな曲木のバルーンバックでしょうか。対してこちらはパネルバックと呼ばれる、背もたれに薄い板が採用されたタイプとなります。

パネルバックには、インタルシアと呼ばれる花柄や紋章のような美しい装飾が施されることが多く、それがコレクター人気の高さの一因でもあります。

本品の装飾はというと、見事なクロコダイル柄!
リアルな凹凸は型押しのエンボス加工で表現されており、一見すると本物のワニ革を張り付けているかのよう。
端に行くにつれ模様が細かくなっているのも本物さながらです。

座面もしっかりクロコダイル柄。均一な繰り返しのパターンじゃないことがお分かりいただけるかと思います。
これが何十年も昔に作られたと考えると、相当凄い技術ですよね。

座面裏にはトーネットの紙ラベルも残っております。かすれや破れがあるものの、しっかり残ってくれているのはコレクター的にも嬉しいですね。
両端の「P」はポーランド製を表すものでしょうか。同じラベルが見つからなかったので、ひょっとしたら少し珍しいものなのかもしれません。

ドイツやチェコスロバキアなど、ヨーロッパの各地へ生産拠点が移っていたトーネットの椅子。諸説あるようですが、ポーランド製造期は1930年頃と言われています。
ビンテージを超え、アンティークと言われる日がそこまで来ている貴重な一脚。その歴史を引き継いでみませんか?
