Czechoslovakia vintage
theater bench
皆さんはどんなインテリアがお好きですか?北欧やナチュラル、モダン、ミッドセンチュリーなどなど多くのスタイルがありますよね。
私が好むのはインダストリアル・USビンテージ。実使用や経年により深みを増すその姿がもう堪りません。
そういった家具たちは空間に放り込むと”溶け込む”というよりかは異様な雰囲気を漂わせ”自己主張する”イメージ(主観)。
今回はそのような経年美により圧倒的な存在感を放つ、是非ともご自宅に取り入れて頂きたいアイテムをご紹介致します。
レトロな映画館気分
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戦後ぐらいの年代で海外に住まわれていた方は懐かしさを感じるかもしれません。こちらは映画館で実際に使われていたと思われるシアターベンチです。
私くらいの世代(20代)は、昔の海外映画に出ていた椅子だ!現実にも存在するんだなぁ、と目から鱗なアイテムではないでしょうか?
そんなアイテムを手掛けたのはあの曲木加工で有名な” TON / トン社”。創業150年以来ヨーロッパの伝統を現代に受け継ぎ続けるチェコスロバキアの家具メーカーです。
詳しい年代は分かりませんが、TON社のシアターベンチを見てみると1950-60年代のものが多く流通しているので、恐らくそのくらいの年代かと思われます。
装飾や機能で家具を表現するUKアンティークや北欧スタイル、モダンとはまた違ったデザイン。昔だからこその古典的な(いい意味で)佇まいはやっぱりかっこいい。
特に18・19と描かれた座席番号。いいアクセントとなっているのは勿論ですが、こんな風に使っていたんだろうなとか18・19番目だから前列付近なんだろうなぁとか、当時の使用シーンを連想させる物語性を秘めていると感じませんか?
何十年も使い込まれた事により生まれたダメージも長い時の流れを感じさせ、なんとも趣深い雰囲気です。
先程古典的な佇まいと申し上げましたがそれは半分あってて半分間違い。というのもぱっと見や脚部の造りは昔ながらですが、背座に関してはかなり優れているんです。
背座はプライウッド仕様。プライウッドは戦後まもなくイームズやエーロサーリネンが家具に取り入れた加工技術ですので、1950~年代当時では最新技術であったと言えます。
最新技術を駆使して、背もたれは身体に合うよう優美に、座面はもも裏が痛くならないよう滑らかに曲げられ、座繰りも施されております。
前述した通りTON社は曲木加工を始めた第一人者。同社の代名詞である”曲木”の技術力の高さをこの個体からも感じ取れます。
通常時は実は折り畳まるフォールディング仕様。後ろ脚に備わったフックを座面裏の金具に引っ掛けることで座面が固定されます。
こういったアナログ感というかDIY感もまた良き。プライウッドを用いた一流の加工技術とのいい塩梅になっており独特の存在感ですね。
流通しているシアターベンチを見てみると、深みある色合いの3連や4連が多く、意外に白木っぽい2連タイプが少ない印象。
幅も取らずフォールディングも可能な上に溶け込み易い。ホームユースでもかなり取り入れやすいと言えます。
置くだけでも画になりますので、待合室や店舗什器などでもいい演出をしてくれるでしょう。
伝統的なメーカーが手掛けた趣あるシアターチェア、いかがでしたか?
かっこよすぎて私も欲しくなってきました(笑)リビングで友達と座りながらポップコーンとコーラ両手に映画鑑賞したいなぁ、レトロな映画館気分を味わいたいなぁと妄想してみたり、、、。
中々出会えないビンテージのシアターチェア。あなただったらどう使いますか?