TRUCK FURNITURE
TSP folding chair
流行に流されず、自分たちが欲しいと思う家具。
この考え方はとても理にかなっていると感じます。
市場のトレンドに流されて作りたくないものを手掛けるのは愛着が湧きません。
その結果、実用的な面で欠点が出たり、廃り販売終了になったり。
売れるものを作るのではなく、売りたいものを作る、とても大事なことと思います。
今回は、そんな自分たちが欲しいと思う家具を手掛け続け、日本を代表する家具メーカーへと君臨したブランドの逸品のご紹介です。
スコッチを片手に。
>>この商品の詳細を確認する
『西のトラック(TRUCK FURNITURE)』。
大阪に拠点を構えるトラックファニチャーは、黄瀬徳彦氏と唐津裕美氏が手がけている家具ブランドです。
それぞれの家具たちから感じられる素材感。
「木、革、鉄など、それぞれの素材感を大切に。」
トラックファニチャーが掲げるコンセプトは、カタチとなって見事に体現されています。

こちらは、焚き火をしながらスコッチを飲む、焚き火Barのために作ったTSP フォールディングチェア。
このコンセプトはまさにトラックファニチャーの”自分たちが欲しいと思う家具”に当てはまるのでは?と感じました。
会社の中にキャンプ好きがいて、それに便乗した周りの人たち。
イかしたかっこいいキャンプスタイル、憧れを身近にした家具は人々の共感を誘ったのでしょう(個人の感想)。

なんといっても目を引くのはキャンバス生地のシートです。
キャンプ好きなら一着は持っているであろうハンティング(ダック)ジャケット。この素材のほとんどはキャンバス生地で作られています。
機能的な面として、厚手で丈夫、風を通さない、耐水性があるなどなど。
過酷な環境で過ごす上では最強な素材といっても過言ではありません。
キャンバス生地を採用したこのフォールディングチェアは、アウトドアを理解した人にしか作る事は出来ないでしょう。

経年で変わっていく色合いや素材の表情、風合い、ダメージ。
男のロマンとして、求める”味”があります。
キャンバス生地の最大の魅力はこの経年変化といっても過言ではありません。
長い年月をかけ使い込むほど決して狙っては出せない風合いを醸し出すことが可能です。
ですがこのシートには、黒ずみや白い色褪せのような跡が既に刻まれています。
これ実は、使い込まれたかのような風合いを醸し出すために敢えて加工されたものなんです。
”味”を始めから付与することで、本来ならじっくり時間をかけて培う”今まで大切に使ってきた証”を無視し時の流れをループさせてくれます。
つまり手に入れた瞬間、苦労することなくロマンを味わう事が出来るのです。

さらにただのキャンバス生地ではありません。
デニムの聖地、岡山県倉敷市の児島地区の旧式シャトル織機で織った6号帆布を使用しています。
倉敷市周辺を産地とする「倉敷帆布」は、国産キャンバス生地の約7割を占めるそう。
本来綿や麻から作られるキャンバス生地。
品質の高い6号帆布、熟練された職人によって織られたこの素材は、どこか牛革などの動物系の良質な質感を感じさせる手触りや風合いを誇ります。

シートばかりに着目して参りましたが、その他の素材も良質なものだらけ。
アームにはトラックファニチャーの代名詞とも言えるナラ無垢材をふんだんに使用。
野趣あふれる表情は自然の中で過ごす上ですんなり溶け込み、椅子としての違和感なく大自然で使えることと思います。
また、実使用と共にやれていく表情と経年変化も楽しめますね。

なにかと大荷物になりがちなキャンプやアウトドア。デザイン性に拘るとごつくなって後片づけや整頓が大変になったり。
ですがこのフォールディングチェア、重厚な雰囲気とは裏腹にアルミ素材でできているため非常に軽量。
折り畳んでの移動が非常に容易なので活躍すること間違いなしです。

SH39cmと高めなので、アウトドアに限らずご自宅のリビングやダイニング、ラウンジなど使う用途が広いのも良きですね。
使わない時には畳んで収納し、来客時にはパッと出してさり気なく自慢。
束の間の休憩にパッと出して一人でかっこよさに惚れ惚れするのも楽しそうです。

トレンドに流されないとは好きなものを貫く、ということ。
愛着のあるものは自然に一緒に歳を取り、気が付いたらずっと隣にいる。
今回トラックファニチャーのブログを書くことで、そんな当たり前のことに気づかされた気がします。
私はキャンプが好きなので、誰が何と言おうとこの先も死ぬまでキャンプに行き続けたいと思います。
焚火を炊いて。
さあ、スコッチを空ける準備は出来ていますか?
