Danish vintage Lounge chair
数多くの名作が生まれた北欧のミッドセンチュリー期。
今よりも緩やかな時間の流れと豊富な資源、そして熱いモノづくりへの情熱をもって作られたアイテムは、品質の良さと美しいデザインから貴重なビンテージとして現代の暮らしにも取り入れられています。
大量生産・大量消費を前提としたものづくりを行う今とは違う豊かな時代。
当時のアイテムはいわゆる“名作”でなくとも、デザイン・品質共に高水準の物が多くあります。
このチェアは、そんな時代に生まれた名も無き1脚です。
名も無き北欧の名品

黒い革張りのシートにアルミニウム製のスターベースを組み合わせたシンプルなダニッシュモダンデザイン。
何となくどこかで見たようなデザインの正体は、ポール・ケアホルム作品のような直線的な構造のシートとアルネ・ヤコブセンのエッグチェアやスワンチェアを彷彿とさせるアルミのXベースでしょうか。
いずれも北欧の巨匠の作品。装飾の少なさが素材の良さを引き立てる秀逸なデザインとして完成された美しい佇まいです。


きめ細やかな手触りの良い革に包まれた背座のクッションは取り外し可能。
隙間の掃除も容易で常に清潔にお使い頂けるのは嬉しいところです。

座面の高さは42cm。
アームの位置が丁度良く、背もたれに身体を預けた際に自然と腕を支えてくれます。自然と寛ぐ姿勢になれる気持ちの良い座り心地。
座面が低すぎないので立ち座りの際も負担が少ない点も嬉しいです。
シートは回転式なので自分だけの特別なワークスペース作りにも使えそうですね☺︎


ジッパーを開けると中にはメーカータグが確認出来ます。
“DUNLET”というデンマークのブランドで70年代頃の品である事は分かりましたが、それ以外は情報がほとんどありません。
が、そういった情報の少なさこそビンテージ家具の醍醐味でもあります。
ありふれたものよりも、個人的にはこういった時代に埋もれた良い品を使っている方が優越感に浸れたり☺︎

当たり前のように良質な材を使い、当たり前のように作られた豊かな時代の産物。
ビンテージの家具に心惹かれるのは、今はなき“豊かさ”への憧れかも知れませんね。

50年以上前に作られたものながら、革の状態はかなり良好。
美しきダニッシュモダンデザインをお楽しみ頂ける1脚です。