TECTA
K22 SIDE TABLE
本日は、シルエットを強調させるミニマルなデザインに、暮らしを豊かにする優れた機能性が内包するドイツの名作テーブル" テクタ / TECTA "『 K22 サイドテーブル 』のご紹介♪
その背景にあるもの


20世紀初頭、芸術と技術を統合する活動によりモダニズム建築に大きな影響を与えたデザイン運動" バウハウス / BAUHAUS "。 テクタ社は、その機能的且つ合理主義的な芸術思想を忠実に具現化すべく哲学的な経営を行うアクセル・ブロッホイザー氏により1972年に創設されました。
モダニズムの父として知られるジャン・プルーヴェらバウハウスを代表するデザイナーの名作をリバイバル、また粗悪な量産品ではなく機能性と哲学をベースにした良質なデザインを追求し、独創的な唯一無二のオリジナルプロダクトにより世界中から注目を集めています。


アッシュ天然木化粧合板を使用した丸みを帯びた三角形天板と光沢のあるクローム仕上げのスチールレッグを組み合わせたスタイリッシュなデザイン。ブラック色がシルエットを強調し、レッグにはカンチレバー(片持ち構造)が採用されスマートな面持ちです。
L字の脚部をソファやベッドの下に差し込んでお使い頂く事が可能です。またフレームは天板に仕込まれたハンドルを持ち上げ昇降するギミックとなり、天板の高さを51.5~76cmで自由に調整頂けます。ソファサイドやベッドサイド、ダイニングスペースの補助的なテーブル、電話台やディスプレイテーブル等、幅広い用途で活用頂けます。



同作はアメリカを代表する現代アーティスト、アレキサンダー・カルダーのモビールよりヒントを得て、創立者アクセル・ブロッホイザーによりデザインされた同社の代表的プロダクト。
彫刻家の家系に生まれ、自身は機械工学を学びエンジニアであったアレキサンダー・カルダー。後にピート・モンドリアンの三原色による幾何学絵画に魅入られた同氏は、動く彫刻の発明で知られるようになり、「キネティック・アート」のさきがけとなりました。


" モビール "というと、インテリアに携わっていると北欧のイメージが強いですが、その言葉を作ったのはマルセル・デュシャンだとか。
フランス語で" 動く "という意味を持ち、元々はデュシャンの作品に使っていた名称でしたが、親交のあったアレキサンダー・カルダーを訪れた際にカルダーの彫刻を表す言葉として呼び、動かない彫刻を「スタビール」、動く彫刻を「モビール」と呼んでいたそう。
当時はカルダーのモビールは上から吊るすものではなく、スタンド型やモーターを使用したものでしたが、1940年代に上から吊るす表現が確立されました。

上から吊るすモビール自体は北欧では古くから魔除けや豊作祈願の意味がありました。日本では縄文時代から存在し、風鈴もそれに該当します。
それに芸術作品としての価値まで昇華させたのがアレキサンダー・カルダー。確かに美術館の現代アートの企画等で時折目にしてきた大きなモビールは、そういう新しい価値としての意味によるものでした。
アートとしてのモビールをインテリアデザインに採用する。自然をモチーフにしたアートや家具デザインは多く見られるものの、芸術作品の技法に着目しデザインに取り入れるという手法はなかなか斬新です。
テーブルからモビールの話になってしまいましたが、モビールの様にゆらゆらと動いてはいないものの、その特徴的な天板の形状を深堀していくと、その背景に意外なアーティストとの関係や歴史の流れを垣間見る事が出来ました。











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