TIME & STYLE
Lotus moon
派手な装飾などは一切無いのに、なぜか目を惹くような。
日本人特有の美意識を刺激するような。
そんな独特な存在感を放つ家具が入荷致しました。
本日ご紹介するのは、「TIME & STYLE」より『Lotus moon』ローテーブルです。
伝統の美を現代に
徹底して“メイド・イン・ジャパン”にこだわる「TIME & STYLE」ですが、その始まりは以外にドイツ・ベルリンなんだそうです。
1985年にドイツでの活動をスタートし、1990年にベルリンで会社を創業。
約7年間のドイツでの活動を経て日本に戻ります。
そこで触れた異文化の経験は、日本に受け継がれている伝統技術を見つめ直し、新たな視点を発見するきっかけになったんだとか。
どうりで同社のコレクションからは、日本の伝統技術のエッセンスと現代的な新しさを兼ね備えたモノばかりなわけですね。
例えば、ココ。
Lotus moonの一番の特徴でもある天板の縁にリムが立ち上がり。
日本には古くから、御膳という1人用の小さなテーブルを使って食事をする習慣があり、御膳にはお盆のような「こぼれ止め」という立ち上がりがあったそうですよ。
何気ない細かなデザインが、こういった日本の歴史から引用されているのは驚きと同時に何かロマンの様なものを感じます。
仏像が鎮座する神聖さの象徴でもある蓮の葉をイメージした意匠は、シンプルな形状でありながら、独特な存在感を醸し出していますね。
そして、その天板と脚の間にスキマ。
個人的にこの「余白」「間」を感じさせるデザインが一番好きな部分でもあります。
日本の伝統芸能に必ず見え隠れする「余白」や「間」。例えば、「時間」「空間」、そして「人間」。
そういった、独特な美意識のようなものが感じられます。
無から有を感じ取る日本の繊細な感性を、こうも見ごとに現代の家具に結びつけることが出来るなんて。。。脱帽です。
天板から少しの「余白」「間」を持たせてから、滑らかに延びる細めの脚。
滑らかな丸みを帯びた形状は、より優しく、より温かく。材が持つ魅力を最大限に引き出すディティールです。
一見、なんてことない意匠のように思えますが、こうした細かな部分から同社の技術力の高さが伺えます。
さて、Lotus moonテーブル、如何だったでしょうか。
異文化に触れたからこそ、日本が誇る伝統技術の真価を現代に結びつけた逸品。
現在ではローテーブル仕様は廃番となりますので、この機会を是非お見逃しなく!