スペクトラム Spectrum BZ25/BZ80 2シーターソファ 2Pソファ ファブリック Hein Stolle オランダビンテージ ◎~直線と木目のあいだで~

UPDATE: STAFF:けんしろう
スペクトラム Spectrum BZ25/BZ80 2シーターソファ 2Pソファ ファブリック Hein Stolle オランダビンテージ ◎~直線と木目のあいだで~

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Spectrum
Dutch Vintage BZ25/BZ80 2-Seater Sofa, Designed by Hein Stolle

建物を見ていると、装飾が多いものよりも、構造の線がそのまま見えるものの方に目が残ることがあります。柱やフレームの関係が素直に出ているだけで、妙に落ち着く感じがある。理由を説明できるわけではないけれど、形そのものの整理のされ方に僕の感性が反応しているのかもしれません。

直線と木目のあいだで

こちらは、オランダの家具ブランド、スペクトラムによる2シーターソファ。1950年代に設立された同社は、当時の前衛的なデザイナーたちと協働し、実験的でありながら実用性の高い家具を数多く世に送り出してきました。

その一つとして位置づけられるのが、ヘイン・ストーレによるこのモデル。彼は過度な装飾を避け、構造そのものの美しさを引き出すデザインを得意とした建築家・家具デザイナーです。

このソファも例外ではなく、縦・横・斜めのラインで構成されたフレームが印象的。
無駄のない構成なのに、目線を追うとわずかな揺れがあり、きれいに収まりきらない余白が残る。
ファブリックの柔らかさと、木製フレームの直線的な硬さが対比をつくり、静かな緊張感を生んでいます。

ウッドフレームに採用されたのは、コントラストの強い表情が特徴的な”ウェンジ材(Wenge)”。

アフリカ原産の広葉樹で、家具や建築内装に使われる高級木材のひとつです。
1960〜70年代のヨーロッパモダン家具では特に好まれた素材で、直線的でストイックなデザインと相性が良く、「構造を見せる家具」と組み合わせられることが多い木でもあります。

デザイン自体も1960〜70年代頃なのでしょうか。機能性や合理性が重視される中で、それでもなお“形”に意味を持たせようとした時代の空気が感じられます。
座るための家具でありながら、空間の中での役割まできちんと考えられているような、さすがデザイナーズビンテージです。

このソファは空間にすっと馴染むというよりは、輪郭を引き締める存在が近いと思います。
白い壁や木の床はもちろん、コンクリートのような無機質な素材とも相性がよく、少しラフな部屋に置くとお部屋全体が引き締まります。
気を抜きすぎない暮らしに、ちょうどいい温度感です。

ファブリックは専門業者にて、マハラム社「Mode」で張替済みです。素材も整え直されており、今後も安心して使い続けることができます。

荒々しいウェンジの木目と、ヘイン・ストーレの直線構成。その間に生まれるわずかなズレが、このソファの表情になっています。
規則的なフレームの上で木目だけが少し揺れて、呼吸しているようにも見える。その揺らぎが、抑えられた構成の中に構築的な強さを残しています。


スペクトラム Spectrum BZ25/BZ80 2シーターソファ 2Pソファ ファブリック Hein Stolle オランダビンテージ ◎~直線と木目のあいだで~

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