Stanley Furniture
Vintage Sideboard
各国のビンテージ家具には、それぞれの土地に根付いた暮らしや文化、そして時代ごとの美意識が色濃く映し出されています。
なかでも、アメリカのビンテージ家具に惹かれるのは、単なる生活道具としての美しさだけでなく、その背景にある時代のムーブメントまでもが感じられるから。
とりわけ、20世紀半ばに花開いたミッドセンチュリーモダンのデザインは実に多彩です。
バウハウスの合理主義を受け継ぎ、北欧デザインの温もりを取り込みながら、モダン、レトロ、さらには未来を感じさせる造形までが交差する。新しい暮らしへの期待が家具というかたちになって現れた、まさにデザインの黄金期といえるでしょう。
国や文化の枠を越え、自由な発想から生まれた造形。その大胆さと洗練こそ、ミッドセンチュリー家具が今なお人々を惹きつける理由なのかもしれません。
今回ご紹介するのは、そんなミッドセンチュリー後期にデザインされたサイドボード。
時代を象徴する意匠を備えながら、現代のインテリアにも自然と溶け込む、アメリカンミッドセンチュリーの魅力が詰まった一台です。
アメリカンミッドセンチュリーの美意識


こちらは、1924年にトーマス・バーンソン・スタンレーによって設立された、アメリカの老舗家具メーカー「Stanley Furniture(スタンレーファニチャー)」のサイドボードチェスト。
ミッドセンチュリー期のアメリカ家具らしく、ウォールナット材を贅沢に使用した、上品で落ち着きのある佇まいが魅力です。
深みのある木肌と美しい木目が織りなす豊かな表情。華美な装飾に頼ることなく、素材そのものの美しさと端正なフォルムで魅せるデザインには、当時のモダン家具ならではの美意識が感じられます。


引き出しに施された印象的なカットや、軽やかに伸びる立ち脚のライン。こうしたディテールには、ミッドセンチュリー期ならではの造形美が感じられ、北欧ビンテージ家具にも引けを取らない個性を放っています。
なかでも目を引くのが、正面右側の引き出しにあしらわれた円形の彫り込みと、そこに組み合わされたメタルハンドル。
木部に生まれる立体的な陰影と金属の質感が絶妙なコントラストを描き、端正なフォルムに印象的なアクセントを添えています。
素材の美しさを生かしながら、細部にさりげない遊び心を加える。そんなアメリカンミッドセンチュリーらしい感性が、この家具ならではの表情を生み出しています。


左右で幅の異なる、計6杯のドロワーを備えた充実の収納力も見逃せないポイント。
異なるサイズの引き出しを組み合わせた構成は、実用性を確保しながら、正面の表情にリズムを生み出しています。
寝室では衣類や身の回りの品を収めるチェストとして、リビングでは空間を彩るサイドボードとして。
天板にアートや植物をディスプレイしたり、テレビを設置してAVラックとして活用したりと、暮らしに合わせてさまざまな使い方が楽しめます。
ウォールナットの深みある色合いと軽やかな立ち脚の組み合わせが、空間に落ち着きと軽快さをもたらしてくれるでしょう。

ビンテージ家具に出会うたび、いつ、どこで生まれ、どのような経緯をたどって日本へやってきたのだろう。
そんなことを、つい想像してしまいます。
今回の一台は、背面に人気インテリアショップ「ACME Furniture(アクメファニチャー)」の刻印が確認できます。
かつて同社によってセレクトされ、輸入販売されていたことがうかがえる一台です。
海を渡り、時を重ね、今こうして目の前にある家具。刻印ひとつから、その来歴に思いを巡らせることができるのも、ビンテージならではの楽しみではないでしょうか。

これほど上質な素材感と、細部にまで個性が宿るサイドボードは、なかなか出会えるものではありません。
収納家具としての実用性はもちろん、アートやオブジェを飾るディスプレイのベースとしても、空間の印象を大きく変えてくれるはずです。
時を経て深みを増したウォールナットの表情と、現代のインテリアにも映えるミッドセンチュリーのデザイン。
日々の暮らしに、時代を超えて受け継がれてきたデザインを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ぜひ店頭にて、その魅力をご覧ください。































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