ジャパンビンテージ
ロッキングチェア
ものは時代を映す鏡。
様々な要因が重なり現代にまで残されたビンテージもまたそのひとつ。
見知らぬ過去を伝えてくれるのは、教科書や映像ではなく、その時代を実際に過ごしたもの自身です。
経年が与えた価値と希少性は勿論ですが、時に感じさせる、時代や歴史の匂いこそビンテージの魅力なのではないでしょうか。
本日紹介させて頂くのは過去の空気感を含んだビンテージの逸品です。
揺らぐ空気
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ただ一言で“レトロ”と済ませてしまうのは気が引けてしまう。
これまでの長い時間を越えて今日に残ったビンテージは一言で形容しづらい重みを持ちます。
今回ご紹介させて頂くのもまた日本のビンテージ特有の重みを持つ一脚。
どこか落ち着いた雰囲気と佇まいが強い魅力を放つロッキングチェアです。
ロッキングチェアとういうと先ず思わせるのが重厚な面持ち。
しかし今回入荷したチェアにはその特有の重苦しさがありません。
作りこみながらもシンプル。
そして抑えられたボリューム。
この箇所も時代背景や生活様式を含んだ魅力と言えます。
時代の重みを感じさせながらも当時の暮らしに対応する為に与えられた軽やかさ。
ある時期の日本の家具にだけある雰囲気はここにあります。
PVCレザーによるシートは体に沿うようになだらかなラインを持たせながらもどこかシンプル。
さっぱりとした印象すら感じさせます。
脚部は本来のヨーロッパスタイルのロッキングチェアの仕様を持たせながらもすっきりとデフォルメされています。
気品を持ちながらも圧を感じさせない気軽さはこの箇所にも宿ります。
コンパクトながらゆったりとした座り心地も魅力の一つ。
優しい揺れの心地よさはロッキングチェアだけが作ることのできるもの。
特別な時間を過ごすことが出来ます。
他に無い独自の生活様式を持っていた日本。
しかし80年代後半には7割の家庭が西洋のスタイルに移り変わっていたそう。
故に交じり合う文化は特有の雰囲気を持つ家具を生みました。
この空気感を残したい。
良くも悪くもこの時代だからこそ作ることのできた一脚です。