大正時代家具
薬棚 ドロワーチェスト
今から約109年前。西暦1915年の日本の年号は「大正」でした。
本日、ご紹介するのは大正4年に製造された古い薬棚です。
当時の日本は明治という時代に別れを告げ、大正時代へと移行して数年。私たちも学校で習った「大正デモクラシー」の真っただ中でもありました。
他にも西洋文化が進み、和洋折衷が入り交じった、後に「大正浪漫」とも呼ばれる甘美で抒情的な憧れの時代だったとも言えます。
大正時代なんて聞くとすごく昔の話のように思えますが、私の祖父母も大正生まれの人だったので、幼い頃の祖父母が幼少期を過ごした時代だと思うと、大正という時代が少しだけ身近に感じます。
大正時代に想いを馳せて。
>>この商品の詳細を確認する
パっと見ただけでも時の経過を感じさせるヤレた風合いの薬棚。
その佇まいは「古い」という表現だけは表せない、不思議な貫禄を漂わせています。
時の経過は家具を劣化させるのは間違いないのですが、時の経過が生み出す「経年変化の美」にはある種の凄みを感じます。
もともと薬棚というだけあって、奥行も約40cmと浅めの設計。
壁付けにした際も余計な場所を取らず、床から天板までの高さも102cmと立って作業するカウンター台やディスプレイ台としてもオススメです。
天板の色落ち、傷やシミさえも風合いの一部として昇華しており、時代家具にしか出せない独特の味わい深さが溜まりません!
コチラの薬棚は後年に鋳鉄の車輪が取り付けられており、もともとは床置きだった薬棚を車輪の取り付けによって移動しやすくしたリメイク品でもあります。
車輪自体も古いモノが使用されており、薬棚本体によく馴染んでいます。それでいて車輪の動きもとてもスムーズなので、大型家具でありながらも移動も楽に行えますよ。
そしてやはり目を惹くのがこの抽斗でしょう!
大小合わせて36杯のドロワーを備えており、細かなものから大きめのアイテムまで幅広い収納が可能となっています。
ヒビや割れ、汚れなどはありますが、まだまだ実用できるコンディション。当時に想いを馳せながら、古い家具特有のノスタルジックな雰囲気に浸ってみるのも楽しそう。
大正時代に製造されてから、いつまで薬棚として活躍したのでしょうか。
薬棚としての役目を終えてからは、小物入れとして使われたりサイドボードとしても使われてきたのだと思います。いずれにしてもその姿を残したまま、現在まで残っていてくれたことが嬉しいですね。
抽斗には古いタグシールも残っており、大正~昭和を駆け抜けてきた哀愁を感じます。
雰囲気抜群の薬棚は植物や古布、オブジェやアクセサリー類、花瓶やテーブルランプなども良く合いそう。ブックエンドなどを使って書籍を並べるのも良さそうですね。
そして個人的には車輪が付いているのが、グっとくるポイントでもあります。移動もしやすく、そしてカッコイイ。車輪が付くことで西洋アンティークのような印象も与えてくれます。
雰囲気のある空間作りには持ってこいのお品物。ご自宅からアトリエ、ショップなどの店舗什器としてもオススメな逸品となっております。