Jentique
Sideboard
今日はちょっと外にでた時に、ちいさなオニヤンマ(?)、大きなシオカラトンボの2尾がふらっと寄ってきてくれて、びっくりしたけれどなぜか嬉しい気分です。
近くで観察してみたら、きっとグロテスクなところもあるのかも知れません。でもあの重力の無いように感じるホバリングをしながら周りを見回す姿に、私はどこか愛嬌を感じているようです。
さて、本日のご紹介は可愛い1台。
でも、しっかりと使える1台です。
しっかりと、かわいく
今回はサイドボード。
キッチン"ボード"、カップ"ボード"と言うように大量の収納を叶える家具に付く言葉がこのアイテムにも付いています。
製造したのはイギリスのファニチャーブランド、ジェンティーク。
1930年代にイギリス ノーフォーク州の丁度真ん中あたりにあるデアハムに設立されました。
ユニークなのはその設立者ジェフリー・ボウマン・ジェンキンスとその妻エディスが玩具のメーカー出身であった事。
玩具といっても現代のように電子機器がありふれていたわけではないので、木製のおもちゃ等木工に通じていたものが発展したのだと思いますが、それでも「なんでそうなったんだろう」と、不思議に思っちゃいますよね。
とはいえ今でもビンテージで人気という事は、その造りは言うまでもなくしっかりとしたもの。
特に1950年代以降に製造されたものは家具業界のシェアを増やしていた北欧のスタイルを踏襲したものが多く、その温かみのある表情とモダンなデザインが長く人気を博しています。
素材はビンテージならではのチーク材。家具の高級材として多用されたために現在は入手が難しい希少な材です。
ビンテージの良さとマッチする、年月と共に色づいて表情が変わりやすいという点も人気に拍車をかけていますね。
上下の中心線から対称になるようにあしらわれた木目。
左側には両開きの扉、右側にはドロワーが2杯用意されています。
ドロワー上段はグリーンのフェルトが貼られて、当時はカトラリー等の収納に使っていたスペース。現代なら文房具のように転がりやすいアイテムを仕舞うのに使いやすそうですね。
開き戸は中で空間が繋がっているタイプ。棚板は固定です。
扉の固定にはボールプランジャー(スプリング)を使っているのですが、これがなんともアナログで可愛い。ときめきポイントですね。
扉の木枠も90度以上開けるように角度がついていて、北欧家具のようにデザインと機能性が確かに結びついている事が分かります。
そして何よりも印象的なハンドル。無垢材から削り出したパーツは温もりたっぷり。開き戸の方は対称な木目と呼応するように上下どちらからでも手を掛ける事が出来ます。
おもちゃのようにどこか愛嬌のあるデザイン。
北欧家具の良いところをしっかりと学んで、でも普段見えない後ろ脚はちょっと角めいていたりと、イギリスらしいどこか憎めない所がある素敵なビンテージ。
高さは約75.5センチとダイニングテーブルほどなので収納力の割にすっきりとお使い頂けるかと思います。
雰囲気の良さ、収納力、今どきな軽さとイイとこが揃ったこの1台。どうぞこの機会にご検討下さいませ。