Jielde
4040 Desk Lampe
突然ですが、急なお休みが続いた時、皆さんどのように予定を立てていらっしゃいますでしょうか。
私は思い立ったが吉日精神のため、ビビッとインスピレーションが来れば良いのですが、とっさに湧いて出たお休みというものを上手く消化することが出来ません。ちょっと遅く起きられると小ズルく考えて、夜更しをしたが最後昼過ぎに気だるく起きて日が暮れる、なんて事もしばしば、、、。我ながらどうにかしたいものですね。
このブログをご覧の皆様はそんな経験、ありますでしょうか?
私は生活リズムが崩れてしまう(崩す事が出来てしまう?)要因に、明かりの存在があると考えています。家に帰って、スイッチ一つで部屋の中は昼同然。電気を使った生活が当たり前となっている世の中ですから当たり前の景色なのですが、これを生物全体で大きく捉えてみるならば、それはとても進歩的な出来事であったのです。
日は昇り、沈む。至極当たり前な前提に、知能を以って抗った人類が獲得した明かりは時間帯による活動の制限を無くし、同じライフスパンの中でより多くの作業を行う事が出来る事になりました。現在はその光をTPOに応じて使い分ける段階。この数十年の中で沢山の照明が生まれては消えていきました。
その中で新しい明かりの使い方を示し、半世紀以上が経った今でも人気のある照明。今回のご紹介はそんな素敵なライトです。
宜しければ最後までお付き合い下さい。
手もとを照らす明かり
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ご紹介させて頂くのはフランスに続く照明メーカー、ジェルデ(Jielde)のランプ。
南東部に位置する、フランス第二の規模とも言われるリヨンのサン=プリースト地域で現在も職人によって作られています。
発表は1950年。自動車整備工であったジャン・ルイ・ドメック(Jean-Louis Domecq)が、仕事場で用いるランプで良い物が見つからず、自ら最適なランプを求め設計、製造します。
当時の照明は断線が多く起こったようで、時間に追われる中、断線の度作業が中断してしまう事はさぞや大きなストレスであった事でしょう。
捻じれ、負荷の掛かる可能性が高いジョイント部に通電する銅のリングを採用し線状のコードを使用しない事で、故障が少なく、関節部を増やし自由度の高いランプを作ることに成功したのです。
電灯を作る上で避けては通れない電気の供給。今まであったものを当たり前に使うのでは無く用途 に適した仕組みを作った事が、ワークランプの普及を後押ししたのです。
明かりを安定した形で手もとに引き寄せる。無造作に使うが故に堅牢さが求められるビジネスユースにもしっかりと耐える機構は不動の人気を博し 、70年を数えた今でもこうして使われています。
機能のための必要最小限であるデザインはとても美しく、現在では自動車の工場から家庭まで多くの人々に愛用されています。形が変わらない事で、ビンテージから現行品、果てはセルフペイント などバリエーションも豊か。歴史から形、機能、ちょっとした違いまで楽しめるランプはそう有りません。
無機質なシーリングの青白い光も今の私達には大切ですが、薄暗い中手もとに明かりを集める事で生まれる、意識が集中したように感じる、新しい感覚の世界があります。そんな世界の入口に、こんなランプは如何でしょうか。