KOTOBUKI
Stadium chair
湧き上がる歓声。
白球でやり取りをかわすスター選手の虜になり、舞い上がってビールの飲む速さにバグが生じてしまうタイプのぼく。
そんな野球小僧の22歳ですが、この家具業界に入ってからというもの、球場のあるものに目を向けるようになり面白いことに気づきます。
殆どの観客席がコトブキ製であること。
それに気づいたときには勝手にテンションが上がり、バグに歯止めが利かなくなって翌日ふらふらで出勤してしまいます。
さっ、それはさて置き、今回入荷したアイテムは昔のスタジアムや駅等の公共施設で使用されていたコトブキのチェア。
ビンテージアイテムで中々市場に出てこない希少な個体です。
Kenmochi design.
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1914年創業の日本を代表するFRP樹脂メーカー“コトブキ KOTOBUKI”のビンテージスタジアムチェアです。
デザインを手掛けたのは日本を代表するインダストリアルデザイナーのひとり、剣持勇。
第二次世界大戦後に渡辺力・柳宗理・長大作・水之江忠臣らと共にジャパニーズ・モダンと呼ばれるデザインの礎を創ったといわれる名デザイナーです。
スタジアムチェアはその名の通り、スタジアムや駅等の公共施設で使われていたチェア。
文献や情報が少なく、詳しい年代や使用されていた場所は不明なのですが、そもそも市場に流通していないため希少であることの証だと言えます。
イームズのシェルチェアを彷彿とさせる身体に沿う柔らかいシェルデザイン。
スタッキングベースも非常にシェルチェアに類似しており、イームズ夫妻に強い影響を受けていたことは間違いないでしょう。
それでもいくつか異なる点があります。
一つはサイズ感。
イームズのシェルチェアは迫力がありますがその分大きさや重量があります。
女性や子供の足が届かなかったり持ち運びに苦労したり、どちらかというと欧米人向けに作られているのが強い印象。
スタジアムチェアは非常に軽やか。
実際の軽量さはさることながら、一切の無駄を感じさせないミニマルなデザイン。
日本人の身体の大きさに合わせて設計されております。
抑えられたサイズ感や丸みをおびた造形が当時の特有の空気を感じさせ、現代の暮らしにも優しく寄り添ってくれるような。
そんな気がします。
このアイテムの肝がここ。
シートにはブルーカラーのフロントパティングが採用されているのですが、、、
着脱可能なんですね。
姿を現したのはホワイトカラーのFRP素材。
滑らかな曲線美がこの素材ならではの表情を見せてくれます。
駅やスタジアムでこの形と素材の椅子よく目にしますよね。
カラーアクセントを取り入れたい、安楽性が欲しい、そんな方にはフロントパティングを。
ビンテージ感を味わいたい、シンプルな色合いで空間に馴染ませたい、そんな方にはFRPを。
好みや気分、空間の雰囲気によって自由自在に変えてしまいましょう。
もちろん、店舗什器やオフィスで活躍させるのもあり寄りのありですよ。
人々の生活を陰ながら支える公共施設アイテム。
電車待ちの時間でも良いのでホームのベンチに手を置き、「いつもありがとう。」と感謝の気持ちを伝えてあげてみてください。
自分も優しい気持ちになり朗らかな気持ちでお仕事を頑張れると思います。
さっ、明日も元気にお仕事頑張りましょう。