Gimson & Slater
Lowback Lounge Chair & 3 Seater Sofa
日本で好まれがちなシンプルデザイン。
無駄を省いた機能的なデザインは美しさを持つものもありますが、普通過ぎる、遊び心が無いアイテムが多いのも事実。シンプルながらも他では見られない、思い切りを感じるアイテムというのも見てみたいものです。
大胆さと繊細さの共存
1950から70年代に、当時の富裕層向けに高品質なモダン家具を製造していたイギリスの家具ブランド" ギムソン&スレーター / Gimson & Slater "。
高品質の素材、伝統的な職人技による高い技術によるアイテムの数々はデザイン性や機能性の高さから広く賞賛され、その後の世代のデザイナーや職人たちに多大な影響を与えています。
中でも1960年代に発表した代表作、Rock’n Rest チェアは現在でも高い評価を得ています。
そんな同社から販売されていたローバックラウンジチェアと 3Pソファ。
デザインを手掛けたのはノルウェー人デザイナー" ロルフ・ラスタッド&アドルフ・レリング / Rolf Rastad & Adolf Relling "。代表作に1955年に発表したBambiシリーズがあり、美しい北欧デザインのアイテムの数々は現在でも人気を博しております。
フレームには「木の宝石」の異名を持つ世界三大銘木の一つでもある天然のチーク無垢材を贅沢に使用。現在では天然のチーク材は伐採が制限されており、現在出回っているチーク材は計画的に栽培された物。
栽培されたチーク材と天然のチーク材では質感が大きく異なり、過酷な環境で育った天然のチーク材は詰まった美しい杢目と独特の赤みが掛かった色合いが特徴。ビンテージ家具でしか見いだせない唯一無二の魅力を持っています。
ノルウェー人デザイナーが手掛けた事もあり、テーパードが施された脚部や後方に伸びた後ろ脚、背面のフレームからは北欧らしいデザインに。しかし、何より最大の特徴はこの大胆に伸びたアーム。
よく見られる前脚と後脚フレームを繋げる様なアームとは異なり、後脚がそのまま前まで伸びてアームになった様な思い切った形状。そのアームが描く滑らかな曲線と直線、先端に欠けてシャープになっていく美しい形状は見事な職人技が伺えます。
クッションはウレタンによる適度な反発力と沈み込みを実現。背もたれにはワイヤースプリング、座クッション下には適度は弾力を生み出すウェービングテープを使用。クッションと相まって弾力性のある快適な座り心地です。背もたれのワイヤースプリングは敢えて見せる事で見た目にアクセントを与えています。
低めのシートハイは立ち座りに負担がなく、適度な傾斜は自然と身体をリラックスする体勢に。その際に、自然とアームに腕を置ける様な絶妙な高さに設計されており、ストレス無く長時間の着座が可能です。
人気のあるシンプルな北欧デザインではありながら、我々が想像する北欧デザインとは一線を画する個性が光るアイテム。
3Pソファのファブリックは北米を代表するテキスタイルブランド、マハラム社の新品生地に張り替えております。
かつての富裕層から高い支持を得た、現在ではコスト面でも製造が難しい非常に魅力的なソファです。