Carl Hansen & Son
CH24
1914年、デンマークとドイツの国境に位置する町・トゥナーに生まれたハンス・J・ウェグナー。
生涯で500脚以上もの椅子をデザインし、20世紀のデニッシュモダンを牽引した同氏の作品は創造性と独創性に溢れ、また同時に親から子へと受け継げるほどの丈夫さも携えた名品ばかりです。
本日はそんなハンス・J・ウェグナーが手掛けたミッドセンチュリー期の名作チェアをご紹介いたします!
和室に馴染むミッドセンチュリー
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本日ご紹介するのは、ウェグナーが1950年にデザインし、デンマークの老舗デザイン家具メーカー"カール・ハンセン&サン Carl Hansen & Son"より販売されている不朽の名作「CH24」。
日本では背もたれの印象的なY字型支柱から別名「Yチェア」と呼ばれ、海外では鳥の骨のように見える事から「ウィッシュボーンチェア」とも呼ばれているそうです。
アーム・後ろ脚は曲線が採用されていますが、前脚と貫部分は直線的、そしてY部分は少し角度の付いた緩やかな線を描き、どちらか一辺倒にならない柔軟な面白さが一脚に詰まっています。
横から見ると曲線・直線の見事な重なり合いがよく分かりますね。アーム部分とねじれた後ろ脚は思わず撫でたくなるようなつるりとした質感。曲木加工技術がふんだんに発揮されています。
こちらは現行販売の無い座面高約42cmのお品物で、後部から計ると座面高約40cmと少し角度が付けられ、ゆったりと深く座ることが出来ます。
アーム高は約69cmと、一般的なダイニングテーブルには残念ながら収められない高さなのですが、こんなに素敵なチェアなので、部屋の真ん中に置いて360度からお楽しみ頂ければ幸いです。
ところで、Yチェアってなぜ日本の生活空間にもよく馴染むんだろう…と考えたのですが、個人的にはペーパーコード製の座面が畳を彷彿とさせるからかな?と思い至りました。
ペーパーコードとは、樹脂を含ませた紙を撚った紙ひものこと。ペーパーコードが均一に張られている様は、イグサが規則正しく織り込まれている畳のような気持ち良さがあります。
Yチェアの座面は封筒編みで張り込まれており、折り紙を四つ角から折り畳んだような見た目もなんだか馴染み深いです。
ペーパーコードは耐久性と通気性に優れ、使い込むほど柔らかくしなる素材。15年から20年ほどで張替えが必要ですが、座る度に身体に馴染む過程や、手入れして何十年も使い続ける楽しさを教えてくれます。
今回入荷したのはフレームがブラックラッカー仕上げなので、より和室や古民家なんかにも馴染みやすいタイプです。
襖の縁などにも通ずるつやっとした塗装は、空間を程良く引き締めてくれるアクセントにもなり得る独特な質感。
70年以上前の北欧で生まれたにもかかわらず現代日本での生活にもぴったりと寄り添う、名作と言われる所以をそこかしこに感じるチェアです。
本日ご紹介したのは、ハンス・J・ウェグナーが手掛けた今尚愛される名作・CH24でした!
洋室から和室へ、はたまた家自体が変わっても、置く場所が変わるだけで見え方や魅力の感じ方も変わるようなウェグナーの代表作、Yチェア。
是非この機会にいかがでしょうか?