カールハンセン&サン Carl Hansen & Son CH24 Yチェア ブラックラッカー × ブラックペーパーコード ハンス・J・ウェグナー ビーチ材 ~幸せになった椅子~

UPDATE: STAFF:トリス
カールハンセン&サン Carl Hansen & Son CH24 Yチェア ブラックラッカー × ブラックペーパーコード ハンス・J・ウェグナー ビーチ材 ~幸せになった椅子~

カールハンセン&サン Carl Hansen & Son CH24 Yチェア ブラックラッカー × ブラックペーパーコード ハンス・J・ウェグナー ビーチ材 ~幸せになった椅子~

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Carl Hansen & Son

CH24 "Y-Chair"

この頃は天気予報に裏切られるように、静かな雨が降る日が続いていました。

しっとりとした雨、かき消される外の音。香りと共に立ち昇るコーヒーの湯気に文庫本。これがもう少ししたら、窓ガラスに結露して、吐く息も白くなってゆくのでしょう。

 

最近のお客様を見ていると、本当に自分らしい買物を楽しんでいる印象を受けます。このブランドだから。このデザイナーだから。高級だからといった外から与えられた価値観で済ますのではなく、自分たちが暮らす部屋使う部屋に相応しいピースを探す。とても素晴らしい事だと思います。

そうなると、どんな名品であっても"今"の暮らしに合わないアイテムは選ばれなくなっていくのも道理。飾るためだけに置く場所と、眺める時間をお持ちの方は限られます。

家具は使う物。今回は少しずつ変わる時代の中にあっても、変わらずに愛される椅子をご紹介致します。ちょっと分量多めですが、お付き合い頂ければ幸いです。

 

はまったピース

モダンデザイン、そしてインテリアにおいて世界的な人気を誇る北欧諸国。その中でもミッドセンチュリー以前からその流れを牽引してきたデンマークで誇りをもって語られるデザイナー、ハンス・J・ウェグナー。

主に家具を設計しているウェグナーですが、その中でも椅子は500脚以上をデザイン。

身体を休め、多くの時間手に触れて過ごす椅子は家具の中でも「自分を表すもの」として人並み以上のこだわりを持つもの。その椅子というジャンルにおいて世界的な評価を得ているウェグナーのプロダクトは、万人に通じる魅力を備えています。

 

その魅力の基になった要素として「リデザイン」、「マイスター」、「適材適所」という事が多く挙げられています。

王侯貴族のように手間暇をかけ豪奢で権威的な椅子を作るのではなく、使う人の身体にフィットするもの。合理的であるモダンデザインは、デンマークに根付いた「リデザイン」によってさらに進歩します。

過去にあった名作を、現代に使いやすいようにデザインし直す。名作として人々が良いと感じたポイントを紐解き、今の暮らしに使いやすいように変化させてゆく。

今回のYチェアは、17-18世紀の中国で役人が使っていた「クワン・イ(圏椅)」をベースにしています。

その椅子は木でありながら見た目に包み込むようなアームが魅力的ですが、座面は多くがフラットな板座で固く、構造上必要な貫によって重さの印象と足まわりの自由度が限られます。

座面は気温の影響を受けにくく、温かみのあるペーパーコードに。身体の形でしなる素材によって柔らかい座り心地へ。

アーム自体も、背中が当たる中心部分は面を作る事で痛みを感じにくいように設計。クワン・イのアームは部材を繋ぎ合わせていましたが、Yチェアは一つながりの曲木を使用して美しい仕上がりになっています。

クワン・イは役人が仕事先で用いるもので、背筋を伸ばして長時間座る椅子。

先述の貫は底冷えを感じにくいように足先を掛けていたりもしたようですが、断熱材や空調をはじめ少しずつ住環境が進歩した事や、ホームユースという使用シーンに不要なディティールを削いでいったものと思われます。

(現在に用賀店にあるYチェアと。ご紹介はのちほど。)

そして「マイスター」「適材適所」。

ウェグナーは自身が木工を学び、マイスター資格を取得。家具に用いる木材のこと、加工方法やそれに用いる器具のこと、イメージを設計図にする事等々。身に着けた実力があれば、製造を手掛ける職人たちとのコミュニケーションもよりスムーズ。

そして適度に加工機械を取り入れた事。Yチェアがデザインされた1950年、戦争に奪われていた活力がこれから多くの人を豊かにする事を感じていた瞬間、より多くの人が安価に手に取れるよう効率的な製造を考えていたと思われます。

例えば後ろ脚について。3次元的な美しさがありますが、これは角度を変えてみると一直線に見えます。これは言葉を変えれば一枚の平板から削り出す事が出来るのです。

「加工→蒸して曲げる」でもなく「2次元(平面)での加工」のみで完了する。

加工や管理の工程を減らしつつ、美しい造形をする。

優れた加工機械とそれを用いるノウハウを持ったカールハンセンアンドサンだからこそ実現した1脚と言えそうです。

手に取れば軽やかで、座ってみれば心地良い。握りやすい太さで、床に降ろした時に鳴る音でさえ温もりを感じる。五感の多くを注ぎこみ、関わる人のより良い幸せを願って作られたYチェア。

多くの人の幸せが詰まっていたからこそ、長い時間愛されているのかもしれませんね。

現在用賀店には嬉しい事に4脚のYチェアが集まっています。オールブラックにアッシュ×ナチュラルなペーパーコードといずれもモノトーン仕様。バランスが取りやすいなから選べるまたとないタイミングです。

もし今、幸せな1脚をお探しであれば是非この機会に。Yチェアたちのご紹介でした。

 





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