Carl Hansen & Son
CH22
誰もが一度は目にしたことがあるであろうCH24、通称Yチェア。実は、この椅子と同時期に制作されたデザインは全部で5つあります。
CH22、CH23、CH24、CH25、CH26。ウェグナーとCarl Hansen & Son(カールハンセン&サン)社の歴史はここから始まりました。
そして、これらの最初期モデルが揃ったのは、デザインの誕生から60年以上も経った2016年のことでした。
はじまりの1/5 - リスタートの1脚
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可愛らしい佇まいに夢中になりながら撮り始めたオンラインショップ用の写真。
このパーツは骨のような不思議な形、このパーツは魚みたいなユニークな形とカメラに収めたいピースに溢れ、ここまでシャッターを切る手が止まらなかったウェグナーは初めてかもしれません。

ひとつひとつのパーツが細やかで、手が込んでいることがひと目でわかる美しさ。丁寧に削り出された職人さんによる手仕事を感じさせる有機的なフレームライン。
デザイン性を守りながら日常で使い続けることのできる強度を保つというウェグナーの意匠が、そこかしこに散りばめられています。

そして、ウェグナーの強いこだわりは素材にも。フレームには無垢材が使われているのに対し、緩やかなカーブを描く背もたれに使われているのは積層合板。
素材の応用力に新しい可能性を感じ曲木の家具を作りたかった氏のアグレッシブな挑戦は、家具は無垢材で作られるべきであるという当時のデンマークにとっては斬新なアイデアでした。

全18パーツ。これらの精密な作業工程を要する繊細なデザインの数々によって長年生産されることのなかったCH22。
ウェグナーの娘が当時のドローイングを発見したこと、同時期に生まれたCH26の生産が決まったことがきっかけとなり、2016年に満を持して復刻を果たすこととなります。

今回入荷したのは、その復刻年の発売日とウェグナーのサインが直彫りにて刻まれたスペシャルエディション(FIRST DAY OF REISSUE | JUNE 3 2016)。
現行品でありながら、ビンテージとはひと味違う特別なモデルです。

当時の技術では叶わなかったウェグナーのドローイング通りのデザインで作られたCH22は、66年越しの完成形。
オーク材の強さと優しさもペーパーコードのしなりのある座り心地も、安心して身体を預けることのできる程よい座面の傾きもジャストフィットなアームの位置も、すべてがウェグナーの作りたかったデザイン。
美しさと快適性に復刻記念の特別感がプラスされたCH22は、そうそう出会うことのできない1脚です。
