Kartell
Chest of drawers model 4602
1960~1970年代、宇宙を夢見た時代に誕生した近未来デザイン「スペースエイジ」。
プラスチックやFRP、金属やガラスなど無機質な素材を使用した、近未来や宇宙船を感じさせる独特なデザインで人気を博しました。多くの来場者で賑わった1970年の大阪万博では、この単語がテーマに開催されたそうです。
ブームは去り、1990~2000年代に“レトロフューチャー”と呼ばれるムーブメントにより、「スペースエイジ」は再度注目されることになります。
ですが、そのブームも一刻のもので人気は落ち着いてしまいます。しかし、スペースエイジデザインは一部の人間に強いインパクトと根強いファンを生んだことには間違いありません。
そして、現代でもスペースエイジを感じさせるアイテムを製造し続けているメーカーと言えば、やはりイタリアの「カルテル Kartell」社でしょう。本日はそんな「カルテル Kartell」社のビンテージのアイテムが入荷いたしました。
今に馴染むスペースエイジ
科学者のジュリオ・カステリによって1949年に創業された『カルテル / Kartell』。
元々は、車のパーツや生活用品を中心に製造していました。そんな中、プラスチックの可能性に着目し、家具の大量生産に努め、広く受け入れられるようになっていきました。当時の先端の技術に目を付け、それを家具のデザインに落とし込み、創造性の高い作品を数多く生み出していきました。
名だたる一流デザイナーたちとコラボレートしながら製作される、ユニークで唯一無二のカルテルの家具たちは、世界にトレンドを発信するアイコンです。現在も進化の歩みを止めることなく、時代を超える創造性に溢れた製品を生みだし続けています。
今回の逸品はそんなカルテルがコラボしている一流デザイナーの1人、イギリス出身のSimon Fussell(サイモン・ファッセル)によるデザインです。
こちらはスタッキング可能な「Drawer System(ドロワーシステム) チェストキャビネット」になります。
現在はカルテル社での販売を終了しており、こちらはオリジナルのビンテージ品。ドロワーの裏面には、特に意味は無いのですが、あると嬉しい刻印が...。
一見すると何てことのないファイルキャビネットのように思えますが、プラスチック素材が持つ良い意味でのチープさが、ドロワーシステムをキャッチーな印象にしています。
ボックス型の引き出しを一つ一つ積み上げたスタッキングキャビネット仕様。
今回入荷した物は4段・8ドロワー仕様で、3段目には大きめのドロワーを備えており、収納力のあるアイテムです。
また、グレーカラーの中に一段だけホワイトカラーで、全体を引き締める良いアクセントになっています。
ドロワーごとに付いたダボパーツによって、引き出し同士を連結させるだけという取扱いのし易い構造になっているこちら。
個人的に、この余計な物を使わずに全てを同素材で作り上げる所にグッときますね。
軽やかなプラスチックの質感と清潔感のあるカラーの組み合わせは、キャッチーさと共に落ち着きのある洗練された佇まいに。
落ち着いたデザインのなので、初めてスペースエイジのアイテムを取り入れてみようと考えている方にもオススメの逸品です。