Cassina
FRANK LLOYD WRIGHT Coonley1
こんばんは。用賀店のふくです。
昨日、学芸大学店と経堂店からもご紹介させて頂いたフランクロイドライト氏がデザインを手掛けた特別な椅子。
実は用賀店にも入荷しておりますので、本日はその魅力を余すことなくご紹介させて頂きます。
市場にはめったに出回ることの無いチェアとなりますので、是非最後までご覧くださいませ。
和敬静寂
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まずは簡単にフランクロイドライト氏のご紹介から。
1867年にアメリカに生まれた建築家で日本にもいくつか作品を残しております。
愛知県にある旧帝国ホテルの正面玄関や池袋の自由学園明日館、兵庫の山邑邸など。建築が特段好きというわけでなくともメディアなどで目にする機会も多いと思います。
また、家具や照明においては数多くの名作を残しており、中でも照明のTALIESEN/タリアセンはCMやドラマでもよく見かけますので知らない方はいないのではないでしょうか?
こちらの『Coonley1/クーンレイ』もそんなフランクロイドライト氏が残した作品。
フレームにはチェリー無垢材をふんだんに使用しており、木材の呼吸を感じさせるかのような温かみのある表情は格子のデザインにより更に強調され、美しい姿を楽しませてくれるのが特徴です。
クーンレイの名はその名の通りクーンレイ邸の為に作られたことから。
デザインは1907年と古く、100年以上経過した現代でも輝きを失っていないのは流石の一言に尽きます。
一般的な椅子と比べてみるとやや背が低いようにも見えますが、実際に腰を掛けてみると居心地の良さを感じさせます。
ローバックの背もたれは背中の中央にしっかりと寄り添い、シートはやや柔らかめで安定感があります。
シート高さは44cmと日本の規制品より少し高いのですが、その分クッションが沈みますので普段通りにお使い頂けそう。
床に近い感覚を覚えますので和の空間に合わせてみても面白いですね。
また、この椅子の最大の魅力は建造物のような造りにあると思います。
格子の背もたれは床近くまで伸び、脚元は直線的ながらも接地面は曲線のデザイン。
これは安定感を高めるとともに直線のラインを引き立てているのでしょう。
あとは何といっても背もたれの特異性でしょうね。
脚部と同様に最上部にはアールを持たせることで、しなやかさまで纏います。
格子と貫は絶妙なバランスで配置され、フランクロイドライト氏の感覚により作られた“抜け”は美意識を刺激し、閑寂を楽しませます。
現在はライセンス切れにより、リプロダクト品が多く出回っておりますがこちらは1986年頃にカッシーナが正規で販売していたものとなります。
受注輸入であったことから日本に現存している数は少なく、通常は市場に出回りません。
この度、縁があって計5脚入荷いたしました。
デザインから100年以上たっても本能から美しいと思わせてくれる特別な椅子。
大切に扱い、後世に残して頂ける方の手元にお届けできるように願います。