Cassina
524 TABOURET BERGER
デザイン界に与えた多大な影響と残された多くの名プロダクト。
まだ見ぬ素材や技術が隠された世界で名デザイナーたちは新たな可能性を拡げ、限られた空間や暮らしをより良いものに変えました。
それらは今尚新鮮さを放つ名作として愛されています。
今回ご紹介させて頂くのは美しく素朴な魅力を放つ逸品です。
美しく佇まう素朴な名作
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フランスの建築・家具デザインを代表する名デザイナー、シャルロット・ペリアン。
ル・コルビュジエとピエール・ジャンヌレとの共作、LCシリーズで知られる同氏はそれらのイメージとはかけ離れた天然素材を多用し多くの名作を残しました。
このスツールもそのひとつです。
1953年にデザインを手掛けた名スツール、ベルジェ。
羊飼いを意味するベルジェはその名の通り羊飼いが使用していたスツールに着想を得てデザインされました。
発表は1955年。
東京で行われた「芸術の総合への提案 ル・コルビュジエ、フェルナン・レジェ、シャルロット・ペリアン三人展」が初披露だったそう。
当時の日本人の目に、このスツールはどのように映ったのでしょうか。
素朴ながら上品な佇まい。
力強い素材感と造形美は民藝にも通ずる匿名性のある魅力を感じさせます。
後に日本文化と民藝に影響を受けることになるペリアンらしいデザインなのかもしれません。
分厚く存在感のあるトップは柔らかく緩急を感じさせるかたち。
はっきりとしていてそれでいて優しい存在感はこの部分に宿ります。
柔らかくテーパーが掛けられ広がる脚も非常に印象的。
全体のバランスを確りと支え、洗練された素朴さに気品を与えます。
3本脚である点も非常に魅力的。
一切の無駄無く最大の能力を発揮してくれます。
今回入荷したのはイタリアの高級家具メーカー、カッシーナが手掛ける一脚。
3つのバリエーションで展開される同スツールのアメリカンウォールナットのタイプです。
落ち着いた高級感と丁寧な手仕事がぺリアンのデザイン美を蘇らせています。
スツールとしては勿論、花台やランプ台、サイドテーブルとしても活躍してくれそう。
コンパクトなサイズ感は気軽に移動させる事が出来ます。
小振りながら力強く放たれる気品。
戦前、戦後と日本と交流を続けたぺリアンは言葉の通じない日本でもコミュニケーションを取り合い自らのデザインに映したと言われています。
それらは日本の伝統を基礎としたモダンデザインとして今尚魅力を放ち続けることに。
美しく佇まう素朴な名作。
永く使ったその先の姿も楽しみな一脚です。