Charlotte Perriand
OMBRA 512
日本を愛し、また多くの日本人に愛されたシャルロット・ペリアン。
戦前の1940年と、戦後の1952年に日本へ訪れた彼女は、後の日本に与えた影響は勿論、彼女自身にも大きな影響を与えました。
1955年に高島屋で開催された「ル・コルビュジェ、レジェ、ペリアン三人展」では、戦前・戦後の日本での生活体験を活かした名作モダンデザイン家具を多く展示していました。
本日ご紹介する『OMBRA 512』もその一つ。
琴線に触れる美

『OMBRA』と聞くと、同氏の代表作とも言える『517 OMBRA TOKYO』、通称ペリアンチェアを思い浮かべる方も多いかと思います。
こちらの『OMBRA 512』はペリアンチェアと同時期にデザインされた兄弟的なモデルなんだそうですよ。


フランス語で「影」や「陰影」を意味する『OMBRA』。
一説によると、文楽の「黒子」からヒントを得て、スタッキングが出来るように作られたと云われています。
当時のデザインとしてはフレームに成形合板を使用し、クッションを取り外す事でスタッキングも可能だったのですが、耐久性が弱く殆どが壊れてしまったそうです。
カッシーナの復刻されたモデルは、フレームを金属へ変更される事により強度問題を解消。デザインフォルムはそのままに、現代的でスタイリッシュなデザインへと昇華しました。


『OMBRA 512』を見ていると、彼女が日本の伝統文化から受けた影響はとても大きかったのだと感じます。
例えば、このクッション。日本の建築様式や原風景に見える方形を意識したような、規則正しい直線的なシルエット。



また、フレームデザインはまるで折り紙のようで、脚先はしなやかな曲線を描いております。
こうした細かな部分から、日本固有の感性みたいなものが感じられます。
だからでしょうか?モダンでスタイリッシュなデザインでありながら、『OMBRA 512』からは親しみやすさのような不思議な感覚を覚えます。
和室のお部屋にあっても何の違和感も感じないといいますか、むしろ馴染んでくれそうな空気感があるように感じるのです。

眺めているだけでも、その創造性に感情を抱く事が出来る素晴らしいデザインの『OMBRA 512』。
惜しまれつつも廃番となった今日でもコレクターの根強い人気を集めるシャルロット・ペリアンの希少なアイテム。
実物を見ることが出来たのは本当に幸せなことです。
皆様も是非、実物に触れてみて下さいませ。











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