Cassina ixc.
AIR FRAME Side Board
日々の生活を共にする家具選びで、皆さんがそれぞれ考える重要な基準はありますか?
それは機能性であったり、サイズ感やデザイン、空間の雰囲気にピッタリ合うか、など様々な基準があると思いますが、その中でも「素材」というものはとても大切な基準の一つではないかと思います。
本日は家具の素材としてなかなか見ることが無い、ある素材を用いて作られたサイドボードをご紹介させていただきます。
計算されたデザイン
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17世紀イタリア、教会の木製チェアの製造や豪華客船の内装から始まり、1927年にチェーザレ・カッシーナとウンベルト・カッシーナによって設立されたカッシーナ社。
製品の多くがMoMAのパーマネントコレクションに選ばれており、その長い歴史の中で培われてきた技術力と個性豊かなスタイルでイタリアンモダン家具をリードしています。
イクスシー( IXC. )は、同社のセレクト&オリジナルブランドとして、独創的な商品を世に送り出し、世界各地より選び抜かれたデザイナーズアイテムや自社製品の開発により、世界のインテリアファンからも高い評価を受けています。
今回ご紹介させていただくのは”カッシーナ・イクスシー Cassina ixc."より“エアフレーム AIR FRAME サイドボード”。
デザインを手掛けたのは1953年イギリス・ロンドン生まれの世界的建築家“デヴィッド・チッパーフィールド David Chipperfield”、建築デザインのみならず、イタリアモダンを代表するカッシーナやアレッシィなどのインテリアブランドの作品も数多く手掛け、現在でも幅広く活躍しています。
緻密に計算され無駄を削ぎ落としたデザインは建築家ならでは。
昨年には「建築のノーベル賞」と呼ばれる、「建築を通じて人類や環境に一貫した意義深い貢献をしてきた」存命の建築家に贈られる、「プリツカー賞」を受賞しています。
エッジの効いた薄型パネルを取り入れた、シャープかつ軽やかさを感じさせるデザインが特徴的なサイドボード。
1992年に初めて発表され、ソファ・テーブル・キャビネット・AVボードなどバリエーション豊かなシリーズ展開となっています。
さて冒頭でお話したある素材とは、「アルミハニカム」素材。
「ハニカム」とは英語で「Honeycomb:ハチの巣」という意味で、正六角形または正六角柱を隙間なく並べた衝撃吸収に優れた構造のことを言います。
円や五角形の場合は同じ形を並べてしまうと互いの間に隙間ができてしまいますが、それに対して六角形は無駄な隙間が無く、大きさや方向を均一にすることが簡単。
又、四角形の場合は隙間はできないものの、斜めからの力に弱い欠点がありますが、六角形は強度の面でも相当な力を確保することができ、伸縮やねじれにも強い構造です。
この構造を利用したアルミハニカム素材は、軽量性・耐久性・量産性などに優れ、メリットばかりの万能素材。それらの特性から、航空機や鉄道車両、建材などで採用される程。
又、アルミニウムは融点が低いため、溶解して簡単にリサイクルすることができ、プリツカー賞を受賞したチッパーフィールドだからこそ確立した独自のデザインと言えます。
内部は2列2段の大小のシェルフを備えており、上段には書類やノート等の厚みの少ないアイテム、下段には雑誌やレコードなどの高さのあるアイテムの収納に適しています。
又、下段は十分なスペースがあり、別途で小さめの棚など入れることもできるので、より細かな整理整頓が可能。
取り外し可能なボックスも2つ付属しており、用途によって好きに組み合わせることができ、文句無しの収納力です◎
一切の無駄がないシンプルなデザインで、モダンな空間を演出、見た目の軽やかさとは裏腹に耐久性・機能性・デザイン性を兼ね備えたエアフレーム サイドボード。
同モデルは廃盤品となっており中古市場でもなかなかお目にかかれないアイテム、是非この機会にいかがでしょうか?