Ebenezer Gomme for G-PLAN

Tola&Black Series Sideboard

文字や夜、髪や瞳など、普段我々が生きている中で最も身近な色でもある黒。

単体ですとクールでモダン、重さを感じさせる印象。派手な色合いや柄物アイテムと合わせるとカチッと纏め上げる等、家具や衣類などコーディネートにおいて非常に重要な位置付けとして存在する色です。

黒を入れる事で生まれる上質さ

1898年にイギリスにて創業者の名前を冠して設立した" エベネゼルグーム / Ebenezer Gomme ”社。

機械化による大量生産により戦後の復興の中、1950年代にはイギリスで最も大きな家具メーカーにまで成長。

1952年に創業者の孫でもある三代目とのドナルド・ゴムによって生み出されたのが" ジープラン / G-PLAN "です。

G-PLANの特徴はそれまでの英国家具とは異なり、北欧家具に見られるスカンジナビアデザインを取り入れた家具を展開。

高い品質とスタイリッシュなデザインは世界中で非常に高い人気を誇り、日本でも北欧家具ブームの火付け役として知られる程、ポピュラーな位置づけのブランドになっています。

そんな同社から1958年に販売された「 トーラ＆ブラック / Tola&Black 」シリーズ。

西アフリカに生育するマホガニーに似た高級感溢れる杢目が特徴のトーラ材と、日本の漆塗をヒントに黒く塗られたパーツが特徴的なシリーズとなっており、椅子やテーブル、収納家具などを展開し、高い人気を博しました。

トーラ材といった従来の北欧家具とは異なる木材を使用し、黒を取り入れるといったG-PLANの個性が前面に出ていながらも北欧らしいデザインに纏め上げられた、非常に高いセンスとオリジナリティが光るシリーズとなっています。

こちらの同シリーズのサイドボードはトーラ材と、黒く塗られたスライド扉と脚部を採用し、扉や抽斗の把手には真鍮を使用。細く緩やかなカーブを描いた抽斗の取手は指掛かりが良く、見た目にも優しく可愛らしい印象を与えています。黒と真鍮のコントラストから別名「 Black&Brass 」とも呼ばれています。

本体はボックス型ではなく横板を斜めにカットする事で壁に馴染みやすく、圧迫感の少ないフォルムに。北欧デザインらしいハノ字脚も相まって、非常にスッキリとした印象に纏まっています。

スライド扉内はガラス棚板となっており、開放感と高級感のある空間に。フラップ扉内は2段の広々と使える収納スペースが備わっています。抽斗は全てサイズが異なっている為、アイテムの大きさに合わせた幅広い収納が可能。見た目のデザイン性のみならず、実用性も非常に高い仕様です。

トーラ材と真鍮の組み合わせだけでなく、所々に黒を入れる事で色合いが非常に締まって纏まりが生まれる事で各々の風合いを際立ち、上質さと高級感が生まれた非常に美しいアイテム。

ちょうど良いサイズ感で北欧やミッドセンチュリー、モダンテイストの空間など、幅広いお部屋に取り入れたいサイドボードです。