IDEE
DINING TABLE
「安定感と安心感があり、シンプルで穏やかな暮らし」そんな生活に強い憧れを抱く今日この頃。
理想の暮らしの真ん中には、理想のテーブルがあって...
シンプルな中に詰められた安定感
1982年に創立した日本のインテリアブランド " イデー IDEE " 。
「美意識のある暮らし」、「Life in Art(日常芸術)」をコンセプトに掲げ、時代性や国内外、有名無名問わず様々なデザイナーとコラボレーションしています。
今回ご紹介するのは、" 長大作 " によってデザインされたダイニングテーブル。
デザインされて70年以上経った今でも、同社ではオリジナルを忠実に再現し、大切に作り続けられています。
" 長大作 " は、代表作「低座椅子」をはじめ、数々の名作を生み出し、日本のデザイン界を牽引した重鎮の一人です。
25歳という若さにして、坂倉建築研究所(ル・コルビュジエの弟子である坂倉準三が創設した事務所)に入所し、数々の建築や家具を手掛けました。
奇抜さや流行の派手さを狙うことなく、良質なデザイン・良質な暮らしを追求した同氏の作品には、身近に置きたくなるような確かな魅力が宿っています。
突然物理的なお話になりますが、物を安定させるには最低3点以上が必要。しかし、4点以上になると脚や平面が均一でない限り不安定になってしまいますよね。
こちらのダイニングテーブルは、必要最低限かつ最も安定感のある「3点支持」の設計であり、床の多少の歪みやラグなどによる段差にも動じることのない抜群の安定感を誇ります。
先端に向けて細くなる3本脚のシルエットは、非常にすっきりとしており、心なしか見る角度によっても表情が変わるようにも思えます。
そして、タモ材の杢目を活かした広々とした天板は、縁まで滑らかに削られていることで、なんとも柔らかい雰囲気。
角のない丸い天板は空間に溶け込み、圧迫感を与えないだけでなく、使用する人同士の親密度を高め、会話を促す効果も兼ねています。
椅子の数を選ばない柔軟性や、コミュニケーションの取りやすさ、さらに3本脚によって姿勢の妨げも軽減され、機能的な充実度の高さも魅力的です。
無駄の無いシンプルなデザインながらも、個性を魅せる一台。
機能だけでなく、空間にも安心感や安定感を与えてくれる逸品です。
会話に花が咲く温かい団欒空間の中心にいかがでしょうか。