ERCOL
Quaker 1875A
格式高いアンティーク家具やミッドセンチュリー期に流行した北欧デザインなど、重厚でといった印象を持ちがちな英国家具。
中でもビンテージのアイテムとなれば、住環境やコーディネートから取り入れづらいのかな...と思ってしまうことも。
しかし、今回ご紹介するアイテムはイギリスの長い家具づくりの歴史の中でも、重要かつ軽やかで暮らしに寄り添ったデザインが嬉しい一脚です。
素朴な温かみに包まれる一脚
1920年にイタリア出身の家具デザイナー"ルシアン・アーコラーニ Lucian R. Ercolani" によって設立された家具メーカー"アーコール ERCOL" 。
堅牢な木材をスチームで湾曲させる木工技術を確立し、今では英国を代表する家具メーカーとして本国イギリスのみならず世界中で愛され続けています。
今回ご紹介するのは曲げ木の技術を活かして作られた同社の代名詞ともいえる "クェーカーチェア Quaker Chair"。
1950年代に発表されたこちら、華美な装飾こそあしらわれていないものの、フレームが描く滑らかなカーブや繊細なスポークバックなど、随所に気取らない造形美が感じられます。
やや細く丸いアーチ状の背もたれは曲木の技術で製造され、木の繊維を断ち切らずに曲げた美しい背もたれの造形が魅力的な一脚です。
アーコールといえばゴールドスミスやフープバックチェアなど、様々なデザインの背もたれがありますが、その中でもクエーカーチェアはスリムで繊細かつ、曲線的で優美なデザインが特徴として挙げられます。
現行でも製造が続けられているクエーカーチェアですが、ビンテージのものと比べると決定的に異なる点が用いられる"素材"。
現行のアーコール製品がアッシュ材を用いているのに対して、ビンテージのチェアはフレームにビーチ材、座面にはより堅牢なエルム材を使用しており、力強く特徴的な杢目が見て取れます。
今回入荷したクエーカーチェアはアームを備えたモデル。
ダイニングチェアとしてはもちろん、ゆったりとした姿勢で寛ぐ際にもお使いいただけるため、リビングや書斎など様々なインテリアシーンに取り入れていただけます。
また、海外製の家具でありながら、コンパクトなサイズ感でお一人暮らしの方にもおすすめの一脚です。
ビンテージならではの味わいにあふれるアーコールのクエーカーチェア。
木の風合いを活かした素朴なデザインで、ナチュラルな北欧スタイルやアンティークスタイルなど、幅広いインテリアコーディネートに取り入れやすい一脚。
軽やかで温かみのある、憧れの英国家具をぜひこの機会に。