Ercol
Quaker armchair,HoopBack armchair
似て非なるもの。
1920年、”ウィンザーチェア”の産地であるバッキンガムシャー地方のハイ・ウィカムで創業した、イギリスの老舗家具メーカー ERCOL(アーコール)。
創業者のルシアン・アーコラーニは、比較的安価なエルム材を使い、生産性向上のために、木を水蒸気で蒸し弓のように曲げる「曲げ木」の技術を採用し、ウィンザーチェアを機械化により大量生産する体制を確立しました。
そんなERCOLの作品は非常に多くありますが、今回は、Quaker armchair(クエーカーアームチェア)とHoopBack armchair(フープアームバックチェア)が入荷致しましたので、ご紹介させて頂きます。
クエーカーアームチェアの最大の特徴は背もたれです。
単一の真っ直ぐな木材から、極限にまで曲げたU 字型の曲木。
アーコールの蒸気による曲木の技術が最大限に生かされています。
クエーカーアームチェアは現在でも販売されているロングセラーのアイテムです。
第二次世界大戦後、はじめての大型博覧会が、1958年にベルギーのブリュッセルで開催された際に、その中の、「British Industry Pavilion (英国産業パビリオン)」で、アーコールのクエーカーアームチェアが優れたデザインとして選ばれ、展示されました。
また、デザインが素晴らしいだけではなく、座面の広さやハイバックでフィット感のある背もたれは安定性があり、座り心地抜群です。
アーム付きなので、座る・立つ動作が楽に行えます。座っている際も、肘をついて楽な姿勢になるので、ついつい長く座りたくなるチェアです。
フープバックアームチェアもクエーカーアームチェアと同様で、一本の板をアーチ状にしなやかに曲げた「曲げ木」の技術が活かされた一脚です。
クエーカーチェアと異なり、丸みを帯びた背もたれが見た目の可愛らしさを際立てています。
こちらも、アーム付きのなのでリラックスしてご使用頂けます。
並べてみると似ている様で異なることがはっきりとわかり、家具作りに賭けるアーコール社のこだわりが見えてきます。
今回入荷した二脚を一緒にお部屋に並べてみてはいかがでしょうか?