ANDREAS TUCK
AT33
本日は、編み物のために作られた特別なギミックと、生命感のあるオブジェのような見た目が、誕生から半世紀過ぎた今日でも色褪せず人々を魅了し続ける巨匠ハンス・J・ウェグナーの理想形、デンマークのアンドレアス・タック社(Andreas Tuck A/S)『 AT33 ソーイングテーブル 』のご紹介♪
変幻のタクティクス


アンドレアス・タック社(Andreas Tuck A/S)は1924年創業、デンマーク・オーデンセの挽物工房。カールハンセン社を含む家具メーカー5社から成る共同販売会社「サレスコ」のメンバーとして知られ、1950〜60年代当時ウェグナー家具及びデンマーク家具デザインを世界に知らしめる大きな役割を果たしました。 同社は既に存在せず家具製造を終了している事から、現存するアンドレアス・タック社製ウェグナー家具は非常に希少な為、コレクターアイテムとしても大変おすすめの逸品です。
言わずと知れたウェグナーのマスターピース「ザ・チェア」が発表され世界的にブレイスした翌年1950年に『 AT33 ソーイングテーブル 』は誕生しました。10代で家具職人の修行を終え、当時でも既に20年以上のベテランであり、プロとして脂がのり切った時期。1950年前後は同氏が特定のメーカーと組み、用途別に名作を量産し始めた重要な時期で、アンドレアス・タックを始め、カールハンセン&サン社のCH24(Yチェア・1950年)やゲタマ社の名作ソファGE290(1953年)も同時期に生まれています。


冬が長く、室内で過ごす時間が長い北欧では、女性たちがクロスステッチや編み物等の手芸を楽しむ文化が深く根付いていました。そうした背景から誕生したソーイング専用の家具は、形・機能共に特別なもの。ウェグナー自身も自邸で使用していたといわれ、作り手本人も納得のいく機能美となっています。
作業に応じて拡張出来るバタフライ構造の天板は、シンプルなサイドテーブルから広々とした作業台へ変化。ドロワーは可愛らしいハンドルを引きだすと意図や梁を分ける細かな仕切りがあり、糸巻きを立てるためのボビンホルダーも装備しています。
そして従来のサイドテーブルにはない最大の個性は、半球状の大きなラタンバスケット。編みかけの毛糸や布地をそのまま放り込み、通気性も保たれます。


天板には世界三大銘木としても知られる、赤みを帯びたブラウン色のチーク材を使用。思わず手で撫でてしまう心地よい手触りを実感できます。対して脚部は、Andreas Tuck社のテーブルに屡々見られるオーク無垢材を使用しています。
チーク材とは対照的に、ハッキリとした杢目が特徴で、森の木々の中で最も進化した組織構造を持ち、ナチュラル感漂う面持ちから「森の王」の異名を持ち、天板との表情の違いを生み出しています。北欧らしいスッキリとした丸脚も相俟って、空間を柔らかく印象付けるフォルムを実現しています。
ツートンカラーによるブラウン色のコントラストは、部材それぞれの輪郭を際立たせ、工芸品としての精密さが強調されます。また明るい色のオーク材レッグを使う事で、視覚的に重心が上がり、チーク材家具にありがちな重苦しさを軽減。家具が床から浮いているような「軽やかさ」が生まれます。


ソファの傍らで、ある時はコーヒーを共にする静かな相棒として。またある時は広げた天板で創作にふけるための舞台として。用途に合わせて姿を変えるその佇まいは、まさに暮らしのタクティクス。引き出し内部のボビン立てや仕切りといった専門性の高い造り込みは、現代ではデジタル小物の整理にも鮮やかに応えます。ハンス・J・ウェグナーが描いたのは、単なる裁縫箱ではなく「変幻自在な居場所」でした。
機能と美が溶け合う小さなアトリエ。半世紀も前に設計されたとは思えない家の家具は、今も私たちの日常を静かに、そして力強く支え続けてくれます。時を経るほどに深まる琥珀の輝きは、このテーブルと共に過ごす時間の豊かさを物語ります。

羽を広げて 場を仕立てる
編みの器に 自由を隠す











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