Artek
82B Table
昨日は風が強く、一気に冬を感じる寒さになりましたね。
私はタイルが敷かれた道の上を、枯れ葉を巻き込み渦を巻く風を見ました。その姿は正に「木枯らし」。
冬が訪れました。曇り空が増える寒い季節にぴったりな、このテーブルをご紹介させて下さい。
冬の日差しを柔らかく照り返す、フィンランドモダンの名作
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フィンランドは森の国。そう言って「違う!」という方はいないのではないかと思います。
実際森林は国土の2/3を越える世界一の面積で(※)、イメージ的にも国民的キャラクターのムーミンが育まれたという自然豊かな国。
沢山の木々に囲まれているという事は、木に関わる仕事に携わる人も多く、身近に木の魅力を感じて暮らす人が多いとも言えます。(※フィンランドは面積の73%が森林で、その面積はスイスが6つ入るほど。ちなみに日本は68.5%で世界第三位です。)
そんなフィンランドの人たちが育み、私たちに届けてくれたのが今回のテーブルです。
デザイナーは、フィンランドを代表するデザイナー、建築家のアルヴァ・アアルト。
近代建築を語る上で外す事は出来ない人物で、パイミオのサナトリウム(1933年完成)はモダニズムにおいて有名な作品の一つです。またヴィープリ(現ロシア領:ヴィボルグ、1935年完成)に建てられた図書館などは、木の素材とモダニズムが美しい形で融合しており、個人的にも是非一度ご覧頂きたい建物です。
そんな氏はプロダクトデザインに関しても多くの名作を残しており、今回ご紹介するテーブルもその中の一つです。
フィンランドバーチとラミネート天板。差し込んでくる光がとても綺麗に映える組み合わせです。
幅135×奥行85センチの天板は4人用のダイニングテーブルとしても、大き目のワーキングスペースとしても使える丁度良いサイズ感。ラミネートは汚れにも強いのでメンテナンスもしやすいです。もしご使用で傷がついたとしても、歴戦のデザイナーが設計図に試行錯誤した跡のように見えるくらいの(注:個人のイメージです。)、どこかサマになるようなタフな素材。シンプルな上質さを感じられます。
美しく曲げられたレッグは「Lレッグ」と呼ばれるアイデアによって実現したもの。
フィンランドに多く自生するバーチは緻密で堅い家具に適した材ですが、その堅さゆえ「曲げる」事が難しい木材でした。アアルトは、無垢材のバーチに切れ込み(スリット)を入れ、ベニア材を挟み込む事によって無垢材よりも高い強度を持ち、かつ容易に曲げ加工が行えるようにしたのです。
美しいデザインが可能となったアイテムは人気を博し、現在まで愛されるアイテムとなっています。
シンプルな印象となるように考え抜かれた天板の縁に巡らされた側板の細さのバランス、脚部から繋がるように取り付けられた幕板(まくいた)など、デザイナーズアイテムと呼ぶにふさわしいディティールが詰め込まれている一品。
冬の寒さが厳しいフィンランドから生まれ落ちた、少ない日差しを集めて心地よく過ごす事の出来る逸品です。
これから寒さが厳しくなる日本でも、同じように使う人の部屋を心地よくしてくれるでしょう。
フィンランドは森の国。環境に関する意識も高く、木を1本伐採するために4本から5本の木を植える事が義務付けられているそうです。
寒い気候のために生長が遅く、きめ細やかな木目に育つフィンランドバーチ。アルテックでは樹齢80年以上の大切な木を素敵なアイテムに作り上げています。とても人気の高いお品物です、お探しの方はどうぞこの機会をお見逃しなく。