Artek
Rival Chair
スツール60やチェア69など曲木と積層合板の技術で知られるフィンランドの老舗家具ブランド"アルテック Artek"。
アルヴァ・アアルトやその妻のアイノ・アアルトら4人によって1935年に立ち上げられ、「アートと技術の融合」をコンセプトに暮らしに溶け込む様々なモダンファニチャーを追求し今日に至るまで多くの名作プロダクトを発信してきました。
本日はそんな同社の技術を受け継ぎながら、独自のデザインに仕上げられた一脚をご紹介します。
スツールだけじゃないアアルトの名作
こちらは幾何学的なフレームのシルエットが特徴の"ライバルチェア Rival Chair"。
半円状のアームとそれに沿うような形の背もたれにボウル型の座面、そして八の字に広がる直線的な脚とこれまでの家具にはないフォルムが目を惹く一脚。
円や球などコロンとした形を基調としながら、直線的な脚や無駄のないフレーム構造など確かに洗練されたモダンなデザインです。
デザインはマジスの"チェア ワン"やヴィトラの"オールスターチェア"などを手掛けたことで知られる"コンスタンチン・グルチッチ Konstantin Grcic"によるもの。
フレームや脚にはアルテックならではのバーチ材が用いられており、スペースエイジスタイルにともとれる幾何学的なスタイルながら、木のあたたかみが確かに感じられる唯一無二の風合いを醸し出しています。
曲線的な造形部分には無垢材に薄くスライスした板を綿密に組み合わせながら成型していく同社伝統の"ラメラ曲木"が用いられており、しっかりとした厚さの無垢材を使いながらも大胆な曲げ木を可能とするだけでなく、長年の使用にも強いしっかりとした造りとなっています。
クッションを備え、球体から切り出したかのような造形の座面。
ライバルチェアはアルテック製品の中でも珍しい回転椅子となっており、360°自由に座面の向きを変えることが可能に。
特徴的なボウル型の座面下部は回転機能のメカニズムを隠すソケットとなっており、洗練されたデザイン性を損なうことなく機能性を高めています。
今回入荷した個体はホワイトのフレームにファブリックを合わせたスタイルで、すっきりとしたシンプルな構造とクッションなど各所のディティールからモダンながらどこか抜け感のある雰囲気に仕上げられています。
洗練された幾何学的な造形と確かな掛け心地、そして機能性を兼ね備えたライバルチェア。
ダイニングチェアやデスクチェアとしてはもちろん、オフィスや書斎など様々なインテリアシーンで活躍してくれます。
無垢材の質感を活かすために生み出されたアルテックの技術を大切にしながら、新たなデザインスタイルや機能がプラスされた一脚です。