artek
vintage 401 Armchair
「やさしくて、やわらかくて、あったかい。」
おおよそ、家具に使う言葉ではないのですが、アアルトのデザインした家具には、そんな言葉がピッタリとくるのです。
デザインの柔らかさ、優し気な雰囲気、ほっこりするような温かみのある佇まい。アアルトの代表作であるスツール60やダイニングテーブルもそんな穏やかな印象を与えてくれる家具たちです。
ですが、本日はそれらの定番アイテムでは無く、滅多に入荷しない希少なチェアのご紹介です。
な、なんと!当社でも約6年振りの入荷となる「401 アームチェア」のご紹介となります!!
そのチェアは人に寄り添う。
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スウェーデンが生んだ、北欧デザインの巨匠・アルヴァ・アアルト。数多くの名作家具をデザインした人物でもありますが、家具メーカー・アルテック artek社を創設した人物の一人でもあります。
「Artek」の名前の由来は、「Art(芸術)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語だそうです。アルテック社の創設は1935年、なんと88年前も前に、アートとテクノロジーの融合という現代的な発想のもとアルテック社は誕生したのでした。
とまあ、アアルトの紹介とアルテックの歴史はこのぐらいにして、401アームチェアを見ていきましょう。
401アームチェアは現代でも製造が続けられているアルテックの名作チェアのひとつですが、今回入荷したのは現行品ではなく、ビンテージの401チェアとなります。
フレームに使用されているバーチ材は、経年変化により色味や風合いなどが増しており、現行品では味わえない奥深さを感じさせてくれます。う~ん、いい色。いいエイジング具合ですね。
アームと一体になったカンチレバーのフレームは、アルテックの得意とする「ラメラ曲げ木」という技法を採用。カンチレバーならではの適度なしなりが心地よく、ゆったりとリラックスできる快適な座り心地を実現しています。
その座り心地は「雲の上の座り心地」と評され、最高のイージーチェア、リラックスチェアとして、今なお世界中で愛されている名作チェアなのです。
ビンテージフレームの401チェアですが、ファブリックは後年に張り替えが行われており、背もたれのファブリックは肌触りのよい滑らかな生地を使用。
またハイバックの背もたれが身体と頭をしっかりと支え、ほっと安心できるような安定感を感じさせてくれます。
さり気なく配置された2個のボタン留めも可愛いですし、背もたれ上部にある耳のようなデザインもこのチェアのチャームポイントですよ。
機能的には無くてもいいデザインなのですが、絶対あったほうがいい! なぜなら可愛いから!耳!
さらに、座面部分には、日本を代表するテキスタイルブランドであるミナペルホネンの人気柄であるタンバリン生地に張り替えが行われています。
スツール60などもミナペルホネン生地仕様のものがあったりと、アアルトの作品とミナペルホネンの生地の相性は抜群ですね。
ミナペルホネンの生地に張り替えることで、アアルトの名作デザインがより現代的で身近な存在に感じます。
波形スプリング・ポリウレタンフォーム・ポリエステルからなる座のクッションは、適度に沈み込みしっかり身体にフィット。
この快適な座り心地は、ハイバックの背もたれ、座面、カンチレバーフレーム、計算された構造設計など、その全てが組み合わさることで生み出されているのだと思います。
1933年にデザインされた「401 アームチェア」。そのデザインは現在でもまったく古さを感じさせません。 私にはむしろ、現代の家具よりも現代的に感じます。
「Art(芸術)」と「Technology(テクノロジー)」の融合。アルテックはが掲げた理念は現代でも輝きを失わず、アアルトの家具はある種のアートピースとして普遍的な価値を持ち続けています。
2023年の今年はアルヴァ・アアルト生誕125周年の年です。10月13日より映画『アアルト/ AALTO 』も日本公開されますので、観てみるのもいいかもしれません。
流通の少ないビンテージの「401 アームチェア」とミナペルホネンの生地の希少な組み合わせ。使う人に寄り添うような温かみと魅力を持ったチェアです。
これからもずっとずっと、使い続けたくなるアルヴァ・アアルトの名作です。