artek
vintage chair 69

「経年変化」という言葉は皆さんお好きでしょうか。洋服でもそうですが、ビンテージの物には経年変化という言葉が付き物です。これは長期間の使用や保管により、色合いや状態が変化している状態のことを指します。

ビンテージが好きな方でも新品ような綺麗な状態が好きな方や、むしろボロいぐらいの方が味があって好きって方と大きく分かれますよね。私はボロ寄りの方が好きなタイプです。

今回はそんな経年変化によってさらに美しく変化した魅力的なチェアのご紹介です。

魅了するアンバーとネイビーブルー

1935年創業のフィンランドを代表する家具メーカー、“アルテック Artek”。

社名の由来となった「Art（芸術）」と「Technology（技術）」を軸に多岐に渡るデザインを展開しており、80年近く経った今日でも、その人気は衰える事無く世界中のファンを魅了しているブランドです。

今回ご紹介するのは、1930年代の誕生から今も愛され続けている"チェア69　chair69"のヴィンテージ品のご紹介です。

アルテックの創業者である北欧デザインを代表する巨匠「アルヴァ・アアルト Alvar Aalto」が1930年代に手掛けた名プロダクト。

こちらは4枚レイヤーの点と飴色に変化したフレーム、マイナスビス使用、ビニールレザー張りの点から1940年後半から1950年代のものではないかと思われます。

フレームは経年変化により明るい白っぽい色合いから、味わい深い飴色へと変化しており長い年月の経過と丁寧に使用されてきたことが感じられます。

優しい飴色の色合いは、他のビンテージ家具やスタイルとも相性が良く、ヴィンテージ家具が初心者の方にもおすすめな逸品。

アルテックと言えばプライウッド（成型合板）によるLレッグが特徴的。実に3年の歳月を費やして確立されたLレッグはアルテック並びにアルヴァ・アアルトの象徴と言えるでしょう。

プライウッドならではのLレッグの曲線は、人工のカーブながらも自然的で木材ならではの優しさを感じさせます。高い耐久性を持つプライウッドフレームにはフィンランド産のバーチ材を使用し、硬質で杢目が詰まっているのが特徴。

帯状のフォルムの背もたれは、背中にフィットするようにカーブしており体重をかけてリラックスする事が出来ます。ねじ、ねじ穴を背面にすることで正面の背もたれの美しさが強調され、美しさへのこだわりが感じられる仕上がり。

背もたれに沿うように後ろ脚は、X字のように脚先、背もたれに合わせ広がってカーブしており、計算された美しさが見て取れます。

座面はネイビーブルーのような色合いのビニールレザー張地仕様。一見鮮やかながら深みある色合いの張地は、飴色に変化したフレームと相性は抜群で北欧ならではの軽やかで優しい風合いに。

独特な質感のビニールレザーは、汚れや耐水性も高くご自宅でも気軽にメンテナンスが行える嬉しい張地です。

ネイビーブルー系のシートはミッドセンチュリーや北欧スタイルはもちろん、ブルックリンスタイルやインダストリアルスタイルのアクセントアイテムとしてもぴったりな風合い。

コレクションアイテムとしてはもちろん、メインアイテム、アクセントアイテムなど幅広くスタイルでその魅力を発揮してくれるこちら。ビンテージならではの経年変化により魅力を増した飴色（アンバーカラー）のフレームとネイビーブルーシートの人を魅了する雰囲気により、お部屋の魅力を倍増してくれる一脚です。