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イノルクス INNOLUX バルボ Bulbo ペンダントライト ガラスシェード リサ・ヨハンソン=パッペ フィンランド 北欧照明 ~それぞれの形、共通の心地よさへ~
![](/archives/wp-content/uploads/2023/06/2-2-e1685772251779.jpg)
INNOLUX
Bulbo
入荷してきたときからずっと何の形だろうと考えていました。
しずくにしては下の方が丸っこすぎる気もするし、かといって一度しずくだと思ったら他に思い浮かばない…。
でもお掃除をしたり撮影をしているうちについにこれだ!と思えるフォルムに辿り着いたのですが、皆さんはこの形何に見えますか?
線香花火を下から見る
1950~60年代にLisa Johansson-Pape(リサ・ヨハンソン=パッペ)がデザインを手掛けたペンダントライト「バルボ | Bulbo」。
これはiittala(イッタラ)の照明を制作していた時期のもので、当時は同社にてガラスシェードが作られていたといいます。
フィンランド照明学会創設者でもある氏。同時期に生まれた彼女の代表作「シプリ | Sipuli」によって北欧を代表する照明デザイナーの仲間入りを果たしました。
どちらのプロダクトもその後はフィンランドのINNOLUX(イノルクス)社が製造を担い、現在でも母国を中心に多くの家庭で愛され続けています。
有機的で幻想的。ひと目見てそう思わずにはいられない曲線美とオパールガラスを通して柔らかく光る灯り。
シェードは型の中に息を吹き込み成型する製法「型吹きガラス」で作られ、そしてサンドブラスト加工を施すことであえてマットな質感に仕上げられています。
ところで、バルボには球根の意があるそう。そう言われると確かに、まさしく、球根のフォルム。丸い玉ねぎの愛称で親しまれているのにも納得です(本当はシプリこそフィンランド語で玉ねぎなのですが…)。
でも個人的に辿り着いた形は、ほのかに赤く光りゆらゆらと揺れる線香花火(の火玉)。少し日本的でしょうか。
それでもいつもなら落ちないようにと地面すれすれに持つ火玉を下から見上げたら、きっとこんな風に暗闇にぼんやり浮かぶんだろうと思います。
北欧照明ならではの洗練さこそまとっていますが、どこか風流を感じる儚げな優しい光は洋室だけでなく和室にも似合う気がするのです。
暗すぎず明るすぎず、空間に温かみをもたらすフィンランド生まれのペンダントライト。
光と影のコントラストのバランスに長けている北欧の灯りらしく、ひとつのシェードなのに上部、中間部、下部とそれぞれに光の洩れ方が異なるさまはやはり幻想的です。
形の見え方はさまざまで、それが玉ねぎであろうとも球根であろうとも線香花火であろうとも、バルボが照らす空間は誰しもが心地よいと感じられるに違いありません。
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