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ボーンホルムス・モーベルファブリック Bornholms Mobelfabrik ローズウッド材 ガラスキャビネット 食器棚 本棚 ユニット式 デンマーク 北欧ビンテージ ~根付く、広がる~
Bornholms Mobelfabrik
Unit System Cabinet
ものすごく日本で知れ渡ったブランドでない限り、英語名でネット検索するとだいたいは海外サイトが表示されるものです。
でもこのブランドを調べてみるとなぜだかほとんどが日本のページ。デザイナー名を入力しても同じ。
もしかして本国での知名度よりも、日本での知名度の方が高いのかも?ちょっと不思議で実に面白い発見でした。
小さな工房の大きな縁
デンマークの小さな島、ボーンホルム島唯一の家具工房として1928年に誕生した、Bornholms Mobelfabrik(ボーンホルムス・モーベルファブリック)、別名・Nexo Mobelfabrik(ネクソ・モーベルファブリック)。
チーフと紹介されることの多い同社の代表的なデザイナー、Johannes Sorth(ヨハネス・ソース)が実は創設者であり、社長を務めていたんだそうです。
それからもともとは、Jakobsen & Sorth Møbelsnedkeriという名前だったことやたくさんの従業員が働いていたこと。
見つけることができたのはわずかな情報だけですが、工房のあったNexo(ネクソ)という町のミュージアムには当時の写真がたくさん掲載されています。
そのほとんどの家具を手掛けたとされるヨハネス氏。特に日本国内でよく見かける蛇腹扉の付いたビューローや立ち脚のシンプルなブックシェルフが有名です。
約15年間製造されたシェルフシリーズの総販売台数は10万台にものぼるそう。そしてそれが時を超え、国を越えて日本で愛され続けているのです。
でもこのキャビネットの詳細は、実はわからずじまい。刻印から1969年に製作されていますがその数年前に氏は病に倒れていたようで、デザイナーすら明確ではありません。
ただ家具自体はとっても秀逸で、上中下段の3つの収納で構成されるユニット式だからこそ使う場所や用途に合わせてお好みの収納家具にアレンジすることができます。
それぞれ別々の場所で、単体ごとや違う家具に重ねて。3台のうちの2つを合わせて背の低い収納家具を作って。もちろん、そのまま大型収納として。
ガラス扉、オープン、木製扉と異なる3種のデザインにより使い方がフレキシブルに広がり、ローズウッドの上質な風合いが落ち着きある空間を演出します。
地名を冠することも多いデンマークの家具工房「Møbelfabrik」。それぞれがそれぞれの地域に根付き、良質な家具を丁寧な職人技でたくさん生み出してきました。
そんな町の小さな工場の名前が日本で知れ渡っていく未来を当時の人はきっと想像していなかったことでしょう。
数ある中でもちょっと身近な工房、ボーンホルムス。家具と一緒にこの縁も大切にしていきたいものです。
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