WINCHENDON FURNITURE
PLANNER GROUP CUP BOARD

 

 

昼下がり、たまたまつけたテレビで放送されていたJAWS（ジョーズ）。あまりのサメの非リアルさに、思わず笑ってしまいました。

 

当時はこれが怖くてたまらなかったんですよね。たしかに、子供のころに観たときはあの“ ドゥードゥン ”の音楽さえも怖かった気がします。

 

古き良きというには浅すぎるのかもしれませんが、ときは1970年代。今見てもおもしろい映画に溢れています。いい時代です。

 

 

 

空間をプランする

 

 

>>この商品の詳細を確認する

 

さらにさかのぼり、時は1950年代。“ 古き良きアメリカ ”真っ只中のこの時期もまたいい時代でした。

 

映画ではなくインテリアの黄金期。皆さんもご存知のように、Eams（イームズ）夫妻やGeorge Nelson（ジョージ・ネルソン）など錚々たる顔ぶれがそろいます。

 

 

 

そんなミッドセンチュリー期のデザイナーのひとり、Poul Mc Cobb（ポール・マッコブ）。

 

彼の家具で目にすることの多い「PLANNER GROUP | プランナーグループ」は、Winchendon（ウィンシェンドン）社から発表されたセミオーダータイプのユニットモジュラーファニチャーです。

 

 

 

 

空間を重視した同氏の家具デザインは、シンプルなフォルムに細いラインが最大の特長。そして何より遠近法を深く理解し“ 設置される空間 ”ごとデザインとして考えていました。

 

そのためか、彼の作品には独特の軽やかさがあり、空間を活かすデザインだと感じられずにはいられません（現行で展開されている、Fritz Hansen（フリッツハンセン）社の「プランナーシリーズ」にも共通するので、ぜひご覧になってみてください）。

 

 

 

非常に多くのバリエーションの中から組み合わされたこちらのカップボードは、日常でも使いやすいベーシックさが◎。

 

上段のガラス扉収納には、ファイヤーキングやパイレックスなどのミルクガラスを並べてみました。しまった食器が映えるのは、シンプルだからこそ。USビンテージ同士、やっぱりよく似合います。

 

 

ちなみに、奥行は27cm。棚板の高さは3段階で調整が可能です。

 

また、奥にはプレートを立てるためのスリットが入っていますので、見せる収納を存分にお楽しみ頂けます。

 

 

 

下段には、大容量（内寸：幅52×奥40×高13cm）の抽斗が3杯。

 

キッチンで使うなら、カトラリー、ふきんなどの布類、お弁当箱、おろし金のような小さな調理器具…と、けっこうなんでもしまえそうです。

 

 

 

 

さらに、その横には木製引き戸の扉収納も備わっています。幅59×奥41.5cmと懐深く、大きなお鍋だって余裕で入ります（こちらも棚板の高さの変更が可能）。

 

 

 

これだけ充実の収納力を誇るのに、意外にもコンパクトなサイズのこちらの食器棚。アメリカ人には少し低かったのでは？と思ってしまうほど、上段にも余裕で手が届きます。

 

 

 

しかも、下段の天板がフラットなので、上下段別々に使用することも可能。これぞ、組み合わせ自由なモジュラー家具の真髄です（ちなみに高さは85cmでした）。

 

 

 

本国アメリカでは、デザイナーの枠を超え“ アーテイスト ”として取り扱われる同氏の作品。ギャラリーでは目が飛び出るほど高値で販売されているそうです。

 

一見、変哲のないシンプルなデザインではありますが、だからこそ飽きがこない。レトロな風合いはあるものの、昔の映画にくすりとしてしまうような“ 古臭さ ”は一切感じられません。

 

マッコブには、遠近法で未来までもが見えていたのでしょうか？そう思わずにはいられないほど、半世紀を超えた今でもなお愛される使いやすいデザインなのです。

 

そう、わたしたちは彼の家具を置くだけ。この食器棚が溶け込みながら存在感を発揮し、その空間までもデザインしてくれるのだから。