やっぱりシェルチェアってイイ。

 

1950年に誕生してから、現代までずーっと愛され続けているシェルチェア。この時代に誕生した名作チェアは数あれど、このシェルチェアが無きゃアメリカン・ミッドセンチュリーインテリアは始まらない!と言っても過言ではないハズ。なんてったってデザインしたのがミッドセンチュリーブームの中心ともいえるチャールズ&レイ・イームズですもんね。

 

 

 

 

もともと、シェルチェアは『手の届きやすい価格で、皆が買えるようなチェア』をモットーにして製造されましたが、今ではそんな面影なくハイプライスで販売されています。なんでなの!と思う方も中にはいるかもしれません。私もそうでした…。でも、実際にシェルチェアをインプションで見て、触れて、座ってみたら、不思議なことに、この値段で買えるのかぁ…良いなぁ…なーんて思うときもあったり。現代のニーズに加えて、“ずっと使いたいと心から思える一生モノの椅子”と考えると、この価格はきっと妥当なんでしょう。と今はちょっと大人ぶった考え方に。

 

 

 

組み合わせは無限大。

 

 

 

 

自分のライフスタイルや好みに合わせて多様にアレンジできるのもシェルチェアの魅力のひとつ。形はアームシェルとサイドシェルの大きく2パターンですが、ベースだけでも、8種類ほど。シェルに至っては色、そのなかでも張地がアリかナシか、張地アリにするならファブリックかビニールレザーどちらを選ぶのか。

 

 

『ライフスタイル』に大きく関わるのベース。

 

このベースによってデザインはもちろん、座り心地も全く別物になるものも。ここで名前と形を一挙に覚えちゃいましょう!

 

 

 

 

①【エッフェルベース】ド定番といえば、このベース。パリにあるエッフェル塔のようなデザインだから、このネーミング。そのまんまですが、覚えやすい!エッフェルのカラーも様々で、ホワイトだとどこかラブリーに。ブラックだとメリハリ強し!ジンクはザ・シェルチェア!

 

②【ドゥエルレッグベース】木脚が特長的なこのベース。。ミッドセンチュリーにも、自然派のシンプルなナチュラルコーディネートにもハマってくれそう。

 

③【Hベース】とってもシンプル。だけどそれがオシャレな雰囲気漂うのはHベース。目立ちすぎず、生活にスッと馴染んでくれそうでお気に入りです。

 

④【スタッキングベース】ある意味いちばんゴツいのがこのベース。スタッキング可能、連結可能なので事務所や公共施設にオススメかも。シェルチェアを連結して駅にある待合室のようなオフィスの憩いの場を作るものいいですね。

※サイドシェルチェアのみの対応です。

 

⑤【コントラクトベース】グライズタイプか、キャスタータイプがあります。デスク周りをシャーシャー動き回るなら、キャスターベース。座り心地は別段すごくいいわけでもないけど、悪いことはないから長く座ってられる。だからこそデスクシーンにもオススメなのです。

 

⑥【ラフォンダベース】入荷が極端に少ないこのベース。レストラン「ラ・フォンダ・デル・ソル」の為に、テキスタイルデザイナーでもあるアレキサンダー・ジラルドとイームズ夫妻が共同でデザインした「La Fonda」シリーズのベースです。(*画像の物はシェルも普通のサイドシェルより背もたれが低くなったラフォンダシェルになっています。) 他のベースと違い、リプロダクトもないので、出会ったらマストバイ!

 

⑦【ロッカーベース】ゆらゆらと揺れてくつろぎたいならこのベース。小さなお子さんと一緒に揺れてついお昼寝なんてこともあるのかも。

 

⑧【キャッツクレイドルベース】ふう、と一息するつもりがつい長く座ってしまいそうなのがこのベース。若干、傾斜がかっていることでスッと身体を預けられ、包まれるような感覚に。座り心地は個人的に一番好きかもしれません。

 

 

『自分好み』のシェルチェアにはやっぱり色と張地が大事。

 

ド派手なカラー、淡いカラー、奇抜なデザインのファブリック等…。インプションでは様々なタイプの入荷アリです。

 

 

 

 

ビンテージのシェルカラーの中でも希少&人気なのが「クリムゾンレッド」。鮮やかさが段違いです。対照的な淡いカラーにも見逃せないカラー多し!「エレファントハイドグレー」や「シーフォームグリーン」も人気が高いです。入荷しても即完売がしばしば…。迷ったら買うべし、です。

 

 

 

 

張地によって印象はまたガラリと変わってきます。(プラス、少しおしりに優しい座り心地に)レザー張地だと渋さに磨きがかかったよう。ユニークな柄や色味のハッキリしたものが多いファブリックも捨てがたい。

 

 

 

 

ちょーレアなファブリックのアームシェル&シェルチェアも実は入荷しておりました。この張地はマハラム社のファブリックデザイナー 『アレキサンダー・ジラルド』が1959年にデザインしたビンテージの、『マルチカラーストライプ / Jacobs coat(ジェイコブスコート)』のMulticolored Brite色。当時の生地がそのまま残っていることは珍しく、とにかくコレクタブルなアイテムです。

 

 

 

レアカラーで知られる「ターコイズブルー」と通称「ロビンズエッグブルー」も入荷してくれました・・・!「ロビンズエッグブルー」はハーマンミラーでの生産は1960年代までの短期間で、中古市場でも流通数の少ないコレクタブルなアイテム。ありがたいことにレアなカラーも入荷することが多くなってきましたので、頻繁にチェックしてみてくださいね。

 

 

ところで、1st、2nd、3rdってナニ?

 

 

ビンテージのシェルチェアは大きく3種類に分類されます。どこが、どう違うの?とちょっと振り返ってみましょう。
(※年代や呼び方には諸説ありますので、インプションではこのように分類しているといった説明とさせていただきます。)

 

 

1st:1953~1955年頃

 

 

 

シェルの製造がゼニスプラスチック社で行われていた時代から、ハーマンミラー社に移行した直後あたりの僅か2年ほどしか製造されなかったファースト。ほんとうの最初期であるのは下画像のロープエッジなるタイプ(シェルの縁にロープが埋め込まれたもの)ですが、この仕様は強度アップのために使用されていたので、強度が改善された後の初期モデルにはない仕様。ファーストはグラスファイバーがたっぷりがっつり!コレクターの方がこぞって狙う、垂涎ものです。
シェル裏にメーカーのエンボスは無く、シールが貼られていました。(シールが残っている物は大変貴重です。) また脚を取り付けるラバーマウントの直径が大きいラージマウントとなっているのも特徴です。(2021年にシール付き、ロープエッジのシェルがめでたく入荷しましたので、追加画像を掲載しています。)

 

 

2nd:1955~70年頃

 

 

 

製造・販売が完全にハーマンミラー社になってから、70年代までのシェルチェアはここに分類されます。セカンドからロゴがシールではなく、エンボス加工になりました。一番よく見るのは上画像のマークと大文字のメーカー名が両方はいっている物ですが、稀にマークだけになっている物もあります。また1stのようにエンボスレスの物もあり、それはファイバーの量が多くなっていることが多いため、おそらくセカンドの初期にあたるのではないかと思います。すっぴんモデルとも言われていますね。セカンドはマウントを固定するポジションが2種類あります。それが『ナロー(狭い)マウントポジション』と『ワイド(広い)マウントポジション』。

 

 

【左】ナローマウントポジション 【右】ワイドマウントポジション

 

なぜ2種類?というと、マウントポジションによって付けられるベースが違っていたから。『ナローマウントポジション』にはほとんどのベースの取り付けが可能でしたが、当時のスタッキングベースとスクールベース(テーブル付き)は『ワイドマウントポジション』でないと取り付けられなかったのです。つまり、オリジナル(当時)のそれらベースを取り付けることができるのは『ワイドマウントポジション』があるセカンドのみとなります。

 

※その後『ナローマウントポジション』に対応したスタッキングベースも製造されているので、それを探せばナローマウントにもスタッキングベースを取り付けられます。

 

 

3rd:1970年代~90年代頃

 

 

 

2種類あったマウントポジションが『ナローマウントポジション』に統一されたのがサードです。そして、環境のためにグラスファイバーは大きく削られるように・・・。しかも、この3rdを最後に、Herman Miller社は1990年にシェルチェアの製造を一時中止。製造を再開する2010年まで“Herman Miller社”製のシェルチェアが世に出ることはなくなりました。ですので、ここまでがざっくりいう『ビンテージシェル』ということになります。3rdは製造年代が比較的近く、ビンテージシェルでありながらも状態がイイモノに出会えること多し!

 

 

現行

 

 

 

現行ではポリプロピレン製やイームズ夫妻の長年の夢であったウッド素材も発売されるように。そして環境問題が懸念されていたグラスファイバーはHermanMiller社独自の技術により、環境にも安全なものが誕生しました。これにより、当時を思わせるグラスファイバーのシェルチェアとして新しく生まれ変わることとなったのです。

 

※シェルの呼び方や年代区切りは諸説紛々ございますので、あくまでも参考程度に留めて下さいますようお願い致します。

 

 

ちょっとだけ、豆知識。

 

 

 

 

ロゴの移り変わりをサラッと追ってみました。

ファーストはシールだった為、残っていることが稀。インプションでは残念ながら未だに確認できたことがありません…。(2021年に無事、入荷しました!)セカンドからはロゴとその下に大文字で「HERMAN MILLER」とエンボス加工されるように。サードは楕円の枠内にロゴと小文字の社名が表記されたもの、最後期のモデルには「DESIGN BY  CHARLES EAMES」と表記されたものがございます。先ほども言いましたように、Herman Millerは1990年に製造を一時中止しましたが、1998年にVitra社がポリプロプレンを使用して、復活。その後、2010年にハーマンミラーが製造を再開し、2011年の完全移行時までの一時期はHerman Millerとvitra のWネームのときもありました。現行品は写真の通りとなります。(2020年現在)

 

もっと豆知識!Herman Miller社のロゴは”M”illerの”M”をもじってデザインされたもの!

 

 

結局、ビンテージと現行どっちがいいの?

 

 

 

 

古ければ古いほど、コレクションの価値は確かに高いし、珍しくて欲しくなってしまう!けれどそんな高いモノ、普段使いにできますか?私は貧乏性ということもあり、もったいなくてできません。でも現行なら?丈夫だし、ガシガシ使える!要はどちらがイイなんてことはなく、どちらもイイんです。特別な1脚に、普段使いの1脚に、自分の生活に1番合うシェルチェアを手に入れることが結局1番イイんだと思います。

 

そんな、ビンテージも現行のシェルチェアも入荷するTOKYO RECYCLE imption。特別な1脚との出会いをぜひ探しに来てくださいね。

 

 

 

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