自然と共に暮らす

 

 

北欧デザインを語る上で欠かせないフィンランドの建築家・デザイナーである、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)。

ル・コルビュジェやミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトなどの巨匠たちと並ぶ世界的な近代建築家として、パイミオのサナトリウムやヴィープリの図書館、マイレア邸などの200を超える傑作を世に送り出しました。

 

また、「建築は家具と補完し合うもの」と考えたアアルトは、当時としては珍しく自身が設計した建築に合わせて家具やインテリアなど、空間の全てをデザインするように。

ヴィープリの図書館の為にデザインされたアルテックのスツール60や、ヘルシンキのサヴォイレストランの為にデザインされたアルテックのゴールデンベルやイッタラのアアルトベースなど、アイコニックなプロダクトが広く認知され、今ではフィンランドの象徴的な存在となっています。

 

 

 

 

1920年代初頭から広まったバウハウスをはじめとするモダニズムの影響を受けながらも、当時注目が集まっていたスチールパイプの代わりに、自国の豊かな木材資源を活かしバーチ材を使用することで、機能性だけでなく温かみも感じられるフィンランドデザインを追求したアアルト。

「形には中身が伴っていなければいけないし、中身は自然に繋がっていなければいけない」という言葉を残しており、幼少期から自然に触れる機会が多かった彼にとって、自然は単なる景観ではなく、生活の一部であり精神的な支柱でもあったことが伺えます。

 

そして1935年には、自らがデザインした家具をより多くの人々に届ける為、アアルト夫妻と2人の美術史家・資産家によって、artek(アルテック)を設立しました。

Art(芸術)とTechnology(技術)を掛け合わせたアルテックの名の通り、芸術・文化・教育を結びつけることでより良い暮らしをもたらすというビジョンのもと、現代までアアルトたちの掲げた理念を受け継ぎながら、ある種のアートピースとして普遍的な価値を持ち続けています。

 

この度ご縁あって、そんなアアルトを中心としたアルテックのプロダクトがまとめて入荷いたしました!定番人気のスツール60から今回初めて入荷が叶った名作トロリー(現行)まで、目白押しのラインナップとなっております。

 

 

 

 

Stool 60

Chair 66

High Chair K65

 

 

 

Stool 60 3 Leg

Stool E60 4 Leg

Chair 66

High Chair K65

 

無垢材のまま家具に用いるには向かなかったフィンランドの木々を活かすべく、曲木技術の研究に取り組んだアアルトの最大の発明である”Lレッグ”。

バーチ無垢材の上部に切り込みを入れ、そこに薄い板を挟み加圧して曲げるという特殊な技術で加工されたもので、当時曲線を描く脚は木材の可能性を切り開く革新的な技術だったといいます。

 

1933年、Lレッグを採用したスツール60が誕生。オリジナルのデザインを応用し、3本脚から4本脚(E60)、そしてダイニングチェアやバーカウンターに合うハイチェアなども作られました。

 

スチールに匹敵する強度を持ちながらも、柔らかな曲線と丸い座面が愛嬌のある優しい雰囲気を醸し出します。

 

 

Table 80A

 

 

Table 80A

 

 

スツールと同じLレッグを用いた、1935年発表のテーブルシリーズも入荷しました。

 

天板の形やサイズによって名称が異なり、80Aは120cm×60cmと奥行きが浅く、デスクにもお勧めのサイズ。天板は、木の風合いを残しながら傷や汚れがつきにくいナチュラルラッカー塗装仕上げです。

 

無駄の無いシンプルなデザインとコンパクトなサイズ感が日本の住環境にもマッチしてくれます。

 

 

Tea Trolley 900 & 901

 

 

Tea Trolley 901

 

 

1936年にデザインされ、翌年1937年にパリで開催された万国博覧会で発表された、トロリー901。イギリスの紅茶文化と日本の木工技術や建築からインスピレーションを受け、大きな丸い車輪がポイントとなっております。

 

印象的なフレームラインは、パイミオアームチェアやタンクなどと同じ”ラメラ曲木”によるもの。ラメラという数ミリにカットしたバーチ材の長い板を、木目が同じ方向になるように重ね合わせ、加圧して曲げるという、Lレッグと同じくアアルトが力を注いだ曲木技術です。

 

ホワイトラミネートの棚と相まって清潔感のある印象を持ち、ワゴンとしての実用はもちろん、飾り棚やサイドテーブルとしてもお使い頂けます。

 

 

Tea Trolley 900

 

 

昨年初めてビンテージのトロリー901が入荷したのですが、実は現行モデルも初めて。タイルトップとラタンのバスケットが備わった900と合わせて計4台がまとめて入荷しました。

 

901と同時に発表されたトロリー900。フィンガージョイントで組まれた天板のトレイには水気に強いタイルトップ、そしてラタン編みのバスケットも備え、よりナチュラルな雰囲気を放ちます。

 

タイルを使用していながら軽量で、ハンドルを持ち上げながらの移動も簡単です。

 

 

Arm Chair 401

 

 

Arm Chair 401

 

1933年に発表されたアームチェア401。弾力性のあるカンチレバーのフレームと頭と顔を少しだけ覆うハイバックの背もたれが特長で、自分だけの寛ぎ時間を楽しむのにうってつけの逸品です。

 

存在感のあるフォルムに負けない程の個性を放つゼブラ柄。アルテックの歴史の中で古くから愛され、現代においても同社を象徴する特別なテキスタイルです。ブラック&ホワイトによるコントラストが美しく、座らない時もオブジェのような佇まいで空間にインパクトを与えてくれます。

 

 

Wall Shelf 112B

 

 

 

Wall Shelf 112B

 

トロリーと同じラメラ曲木を用いた、1936年発表のウォールシェルフ112B。

 

三角形のループを上に向けても下に向けても使用でき、上に向ければブックエンドの役割を果たすシェルフとして、下に向ければちょっとしたテーブルとしてもお使い頂けます。

 

今回8点まとめて入荷していますので、2段3段にするなど、複数組み合わせて飾って頂くのもオススメです。

 

 

Umbrella Stand 115

 

 

Umbrella Stand 115

 

 

トライアングルのフレームと真鍮の水受け皿の組み合わせが美しい、1936年発表のアンブレラスタンド。こちらもラメラ曲木を用いたループ型のエレメントを応用して作られていることが分かります。

 

雨水に触れるなど使用していくうちに風合いが増し、自分だけの一台に育てる楽しみを味わうことも出来そうです。

 

 

Screen 100

 

 

Screen 100

 

 

 

アアルトの建築を身近に楽しむことのできる、1936年発表のパーテーション100。フィンランド産のパイン材を垂直に並べ、ワイヤーで繋ぎ合わせたシンプルな構造で、自由に波打たせることが出来ます。

 

使用しない時は端から巻いて収納することもでき、急な来客など必要な時だけ設置するという使い方も。

 

間仕切りとしての役割を担うだけでなく、流れるような曲線型に配置することでメリハリのある空間を演出してくれます。

 

 

Others

 

 

 

Clothes Tree 160

 

KIILA Coat Rack

 

Anna-Maija Jaatinen(アンナ=マイヤ・ヤーティネン)によるコートスタンド160と、Daniel Rybakken(ダニエル・リーバッケン)によるキーラコートラックも入荷しました。

 

どちらもナチュラルで実用性に優れ、アルテックらしいデザイン。ロングコートやワンピースなども楽々掛けられますので、ご家庭での普段使いから店舗什器としても活躍してくれそうです。

 

 

iittala Vakka Box

 

アルテックではないのですが、おまけでイッタラのアイテムもご紹介。

 

Elina Aalto(エリナ・アアルト)とKlaus Aalto(クラウス・アアルト)が夫妻で立ち上げたデザインオフィス、Aalto+Aalto(アアルト+アアルト)がデザインを手掛けた、ヴァッカボックス。2013年に発売されたプライウッドによるシンプルなストレージボックスで、現在は惜しくも廃番となっております。

 

お部屋の雑多な小物の収納に便利なだけでなく、コンテナに見えすぎず、インテリアとしての美しさも兼ね備えています。

 

 

artek Riihitie Plant Pot / iittala Alvar Aalto Collection Bowl

 

アアルトベースをはじめとするアルヴァ・アアルトコレクションのプライウッドボウル。ガラスとはまた違った自然の風合いによって、アアルトの曲線が美しく表現されています。

 

そして、アアルト自邸の為にアイノ・アアルトが手掛けたリーヒティエ プラントポットも。

アアルトはアイノに出会ったことで、デザインにおける考え方が変わったと言われており、アアルトベースしかり、リーヒティエしかり、暮らしや自然を大切にするアルヴァとアイノの信念が現れています。

 

 

 

最後に

 

 

 

 

昨年2023年、アアルトの生誕125年を迎え公開されたドキュメンタリー映画はご覧になりましたか?

「北欧の賢人」とも称され、肖像を見て勝手ながら気難しそうなイメージを持っていましたが、実は社交的でチャーミングな一面を持ち、女性にも男性にも好かれたとか。彼の手掛けた作品だけでなく、彼の人柄までも垣間見れて、更に好きになったというファンの方も多いのではないでしょうか。

 

フィンランドの自然や文化を愛する、自身のアイデンティティを表現したデザイン。使いやすさや心地よさを重視した、人々の暮らしに寄り添うデザイン。

「そこに住む人・それを使う人」のことを第一に考えたシンプルで温かい実用的なプロダクトは、時代を超えて今日も広く愛され使い継がれています。

 

アアルトが愛情深く人間味に溢れていたように、建築家・デザイナーとして手掛ける作品からもそんな彼の人柄が現れているように感じます。

日々身近に置いて使うことで実感して頂けるはず。心がほっこり温かくなるような安らぎを、アアルトのプロダクトとともに体感ください。

 

*各店舗に振り分けて販売しており、既に販売済みとなっているお品物もございますので、商品の在庫状況や詳細につきましては担当店舗に直接お電話下さいませ。

 

 

 

 

 

 

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