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天童木工 TENDO リングスツール ビニールレザーシート ブルー系 加藤徳吉 1950-70s 初期型 ジャパンビンテージ 希少 ~丸い輪っかに脚4本~
TENDO
Ring Stool
定期的にスイーツのマイブームが訪れます。徹底的にそれだけを食べて、飽きるとぱったり食べなくなります。
現在進行形は水ようかん、ひとつ前はカヌレ。その前のドーナツの時には、スーパーに売っている昔ながらの甘そうなものから体に優しそうな素朴で無添加っぽいもの、某有名チェーン店のほうじ茶味、催事にあったサーターアンダギーを食べ尽くし、ついにはホットケーキミックスでおうちドーナツまで作りました。
ただこの食べ方、おすすめはできません。おいしいの分だけ体が大きくなります。ドーナツめ、穴があいていてもゼロカロリーじゃないじゃないか。
青いドーナツの魅惑
そんな食い意地っぱりの目の前に現れた青いドーナツ。正しくは、ドーナツ状の座面のスツール。可愛すぎて、見た瞬間からほれぼれしてしまいました。
ジャパンビンテージの味わい深い風貌をした天童木工の「リングスツール」です。
1955年にデザインされた後、オリンピックの開催時にはシンボルマークに似ていることから“五輪スツール”として大人気に。それが影響したせいか、1970年に一旦製造が中止されます。
復刻生産がスタートしたのは2005年。豊富なカラーバリエーションから張地を選べるなど、今なお愛され続ける天童のロングセラーアイテムです。
デザインを担った加藤徳吉(Kato Tokukichi)は、同社の創設メンバーのひとりで工場長時代に成形合板の技術を確立した人物。
3代目の社長を務めるなど天童木工に欠かせない存在といえます。
もともと職人たちの休憩椅子として作られたこのスツール。片手で持ち運びできるように中央に穴があけられたそう。
側面の3mmほどの溝にシートを打ち込み、その上を電線コードで埋める「丸天張り」という技法を用いることで、縫い目を見せない美しい仕上がりを実現しています。
現行では積層合板のブナ材が使われているのに対し、こちらは無垢材を相互接ぎで合わせた構造。初期型ならではのきめ細やかさが際立ちます。
また中央に向かって若干の傾斜をもたせることで安定感ある座り心地に。この座面には並々ならぬこだわりと技術が詰まっているのです。
さらに座面に脚が取り付けられただけの簡単な構造ながら、その接合部は中に金属パイプを叩き込んだ特殊な仕様。
見えない箇所ではありますがその強固さは一度組んだら絶対に抜けないといわれ、実際50年以上も前に作られたとは思えないほどゆるみが全くありません。
裏には、1966年に受賞したグッドデザイン賞の証、天童木工の旧シール、直押しされた意匠登録のスタンプ。
どのアイテムにも共通するのですが、現行とは異なる素材や構造、+αは無二の魅力。オリジナルこそ手に入れたくなるわけです。
スイートでポップな見た目からは想像もできないほどの職人技が詰まった希少なビンテージのリングスツール。
そういえば、イ〇アには実際に真っ青なドーナツが売っているそうです。バブルガム味…いったいどんな味がするんでしょうか。
一度は食べてみたいものです。この小さな青いドーナツの上で。
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