AP Stolen
AP20 Mini Bear Chair

本日は、バリエーションのある一連のベアーシリーズの中でも、定番ベアーチェアとは異なり、製造期間が短く、現存数が非常に少ない巨匠ウェグナーの名作コンフォートチェア、デンマーク” AP Stolen “社『 ミニベア チェア 』のご紹介♪

ウェグナーファン必見の希少ビンテージ！

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Yチェアでもお馴染み、北欧デンマークの鬼才ハンス・J・ウェグナー。生涯で500点以上もの膨大な数の椅子を誕生させ、その殆どが名作と呼ばれています。13歳の頃より家具職人として修業を始め、その4年後には指物師マイスターの資格を取得。木に触れ、素材の特性を知りながら培った家具製造の経験が、同氏のデザインの基礎となっています。中でも本作との同シリーズである「パパベアチェア」はウェグナーと最後を共にした椅子と云われ、同氏のコンフォートチェアの集大成となっています。

こちらの「AP-20」は1954年に発表されたマニア好みの隠れた名作。パパベアチェアと同じくフォルムを張りぐるみで製造し、肘掛先端に無垢材を使用した愛らしいデザイン。小ぶりな見た目の通り「ミニベアチェア」と呼ばれ、近年では2018年よりCarl Hansen & Sonから『CH71』として復刻されています。

今回は、中古市場でも流通の少ないAP Stolen製のビンテージアイテム。パパベアチェアのようなゆったりと一日寛げる大きさではないものの、コンパクトなサイズ感は手狭な日本の住宅事情にも優しく、着座時は見た目以上に確りとしたホールド感を感じられます。

アンカー・ペーターセンにより創業した” AP Stolen “は、1951～1977年代にハンス・ウェグナーのデザインした張りぐるみの椅子を多く製造したデンマークの家具メーカーで、現在では廃業しております。ウェグナーの作品は他にもCarl Hansen & Son、GETAMA、Ry Mobler等、其々の家具工房の得意分野に分かれて製造されていましたが、同社は特に「張りぐるみ」の技術が群を抜いて高く、同ベアチェアシリーズは、フレーム製造をPP moblerが、張りをAP Stolenが手掛けていました。

AP Stolenが惜しまれつつ廃業となった後も、ベアチェアの製造はPP moblerにより引き継がれますが、当時PP moblerでは、張地技術に対してAP Stolen程の技術力は無く、フリッツハンセンよりエッグチェアの製造に精通する熟練職人2名を引き抜きました。しかしながらベアチェアの張りは難易度が高く、「エッグチェア5脚分の時間をかけて、ベアチェア1台が張り上がる」といわれる程でした。廃業した名工房の技術力がいかに高かったかが容易に想像出来ます。

背もたれの高さが100cmを超えるパパベアチェアやママベアチェアと異なり、85cmに抑えられたミニベアチェアは、幅・奥行70cmとのバランスの取れた比率もあり、圧迫感を感じさせないコロンとした見た目が印象的です。張りぐるみ技術ならではの優美な曲線を描くオブジェの様な佇まいは、座らない時も空間の主役として画になります。

肘掛けと脚部はオーク無垢材を使用。丸く削り思わず手で撫でてしまう心地良い木肌、柔らかな印象とスッキリとした見た目が同居し、北欧デザインらしい温かみある佇まいを演出してくれます。

また今回、張替の専門業者に依頼し、ウレタンの交換とデンマークKvadrat Halingdal社製ファブリックでの張替を行いましたので、着座時にはサラサラした肌触りが気持ち良く、木部の心地良さとの調和を生み出しています。全体として丸く柔らかな印象のフォルムですが、シート自体はやや硬めで、沈み込み過ぎず確りと着座頂けますので、長時間の使用による身体への負担も軽減してくれます。

同作では本体と座クッションの色味が異なる所も特徴のひとつ。ライトグレーとダークグレーによるツートンカラーがシックで大人びた表情を加え、同作の個性であるシルエットをより強調させています。現品限りの在庫となりますので、是非この機会お見逃しなく！ご注文はお早めに♪