トップ画像 引用元：東京都現代美術館/国立近代美術館/岩立フォークテキスタイルミュージアム/日本民藝館/アーティゾン美術館/東京都写真美術館/兵庫県立美術館/原美術館/角川武蔵野ミュージアム/そごう美術館/ポーラ美術館/ 国立歴史民俗博物館/ 岩手県立美術館/足利市立美術館/JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2020/ヨコハマトリエンナーレ2020/ニコニコ美術館

距離を保って、アートに触れたい

 

 

前回の特集から9か月。
この期間の中で世界はコロナの災禍に見舞われ、長く休館を余儀なくされた美術館などの文化施設はデジタル技術を駆使し、リモートで展示が見られるプログラムやSNSでの情報発信など、自宅からでも美術に触れる体験ができるよう、工夫を凝らしています。また、休館していた分会期の終了を伸ばしたり、予約制をとるなど来館の集中を防ぎ、少しでも多くの人に、安全に美術館を訪れて貰えるような取り組みが為されています。

 

三密を避け、文化との新しい付き合い方を考えながら楽しく、心を豊かに過ごせるように。2020年後半もおススメの展覧会と、お家からも楽しめる取り組みをご紹介します。

 

 

 

 

今回ご紹介するのは

 

 

 

 

オラファー・エリアソン　ときに川は橋となる｜清澄白河 東京

 

 

光や水、霧などの自然現象を自在に変容させ、見る者に新しい知覚体験を与える作品で世界的に高く評価されているオラファー・エリアソン（1967年コペンハーゲン生まれ）の個展です。会期が延長され、9月末までの開催に。※土日祝・会期末の混雑時は展示室への入場制限が行われ、11-13時の空いている時間帯の来館が推奨されています。

 

会期 2020.6.9(火) ～ 2020.9.27(日)
会場 東京都現代美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

ピーター・ドイグ展｜竹橋 東京

 

 

コチラも会期が延長になったピーター・ドイグ展。ロマンティックでミステリアス、一見キャッチ―に見えますがアートやカルチャー、様々な既存の構図、モチーフ、風景から構成される見たことのない描かれた景色は既視感と浮遊感、様々な感覚を呼び起こします。文脈を知っても知らずとも楽しめるピーター・ドイグの作品を生で見られる貴重な機会です。※混雑状況によって入場制限アリ。

 

会期 2020.2.26(水) ～ 2020.10.11(日)
会場 国立近代美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

インド 沙漠の民と美　（前期）グジャラート州 大地の針仕事｜自由ヶ丘 東京

 

 

単にエキゾチックで美しい物ではなく、美の原点としての「沙漠の民と美」。変わらない軸を持って歩み続けるミュージアムの10周年を記念し、刺繍の豊富なグジャラート州、主にカッチ地方の染織品を紹介する展示。※事前予約優先性、マイスリッパ持参 or 靴下の着用が必須です。

 

会期 2020.7.16(木) ～ 2020.11.7(土)
会場 岩立フォークテキスタイルミュージアム
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

アイヌの美しき手仕事｜駒場 東京

 

 

日本民藝館の所蔵する柳宗悦のアイヌコレクションに加え、染色家の芹沢銈介のアイヌコレクションも紹介し、併せて「アイヌを最上の姿で示した展覧会であった」と柳が評した1941年の展示が一部再現されます。唯一無二のアイヌの工芸に振れるまたとない機会だと思います。※混雑状況により入館制限を行う場合アリ。

 

会期 2020.9.15(火) ～ 2020.11.23(月・祝)
会場 日本民藝館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

ジャム・セッション　石橋財団コレクション×鴻池朋子　鴻池朋子 ちゅうがえり｜京橋 東京

 

 

2020年1月に開館したアーティゾン美術館のコンセプト「創造の体感」を体現する展覧会「ジャム・セッション」。過去から現代、次代へ向けての架け橋となるプロジェクトを目指し毎年1回ずつ行われる予定です。第一回は鴻池朋子さんの「ちゅうがえり」。詳細はぜひリンク先で。鴻池さんのコメントに痺れました。
同建物5階では 第 58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 「Cosmo-Eggs | 宇宙の卵」も開催されています。併せてご覧下さい。※チケットはWEB予約にて販売しており、WEBで完売していない場合は当日券も販売されるそうです。

 

会期 2020.6.23(火) ～ 2020.10.25(日)
会場 アーティゾン美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

エキソニモ　UN-DEAD-LINK　アン・デッド・リンク　インターネットアートへの再接続｜恵比寿 東京

 

 

インターネットが一般に普及し始めた1990年代から、いち早くインターネットそのものを素材として扱い、ユーモアのある切り口と新しい視点を備えた作品でインターネットアート、メディアアートを軸足に、アートの領域を拡張してきたエキソニモの全活動の軌跡に迫る展覧会です。同館3階では「森山大道の東京 ongoing」2階では「あしたのひかり日本の新進作家 vol.17」が開催中。※混雑状況により入館制限を行う場合アリ。

 

会期 2020.8.18(火) ～ 2020.10.11(日)
会場 東京都写真美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

光―呼吸　時をすくう5人｜品川 東京

 

 

先行きが不透明な中でも静かに自身の立ち位置から社会を省察し、見る人の心に深く語りかける5作家の作品を紹介する写真展。
建物の老朽化に伴い、この展示を最後に閉館が決まっている原美術館にぜひ足を運びたい。※日時指定の予約制です。予約受付開始日は、9月7日(月)予定

 

会期 2020.9.19(土) ～ 2021.1.11(月)
会場 原美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

五木田智央「MOO」｜ 六本木 東京

 

雑誌や広告の切り抜きからインスピレーションを得、目の覚めるようなモノクロの世界観を構築してきたペインター 五木田氏。今年に入ってからカラーの、モチーフの無い作品製作に本格的に取り組み、「MOO」では最新作が見られるそう。個人的にファンなのでご紹介しました。※アポイントメント制にて開催中です。

 

会期 2020.8.28(金) ～ 2020.9.26(土)
会場 タカ・イシイギャラリー
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

ミナ ペルホネン／皆川明 つづく｜神戸 兵庫

 

 

こちらの記事でご紹介した「ミナ ペルホネン／つづく」が現在は神戸で見られます。東京会場でも大盛況だったコチラの展示、※日時指定による事前予約での入場となっていますので、安心して見られますね。

 

会期 2020.7.3(金) ～ 2020.11.8(日)
会場 兵庫県立美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

角川武蔵野ミュージアム竣工記念展　隈研吾／大地とつながるアート空間の誕生 − 石と木の超建築｜所沢 埼玉

 

 

世界で最も評価される建築家の一人、隈研吾氏による「角川武蔵野ミュージアム」の竣工記念展。※現在角川武蔵野ミュージアムは完全事前予約制にて、一部施設を制限してオープンしています。歴史に残る建築、これはぜひチェックしたいです。

 

会期 2020.8.1(土) ～ 2020.10.15(木)
会場 角川武蔵野ミュージアム 1F グランドギャラリー
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

ショーン・タンの世界展　どこでもないどこかへ｜横浜 神奈川

 

 

グラフィック・ノベル『アライバル』や『ロスト・シング』で知られる作家ショーン・タン氏の全面協力のもと、立体を含め約130点の作品が見られるこちらの展覧会。懐かしく、どこかほころびが生じた世界に描かれる希望の萌芽。ご家族でお楽しみいただける展示です。※入館者が一定数を超えた場合、入場制限アリ。

 

会期 2020.9.5(土) ～ 2020.10.18(日)
会場 そごう美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

モネとマティス―もうひとつの楽園｜箱根 神奈川

 

 

対照的な二人の描く「楽園」。モネとマティス、さまざまな場面で擦りなおされては繰り返し繰り返し見る巨匠の作品群ですが、実際に生で見たことがある、という方は意外と少ないかも知れません。スペシャルコンテンツの《おうちでポーラ｠美術館も楽しみつつ、お近くの方は生で楽園を望んでみては？※混雑状況によって入場制限アリ

 

会期 2020.6.1(月) ～ 2020.11.3(火・祝)
会場 ポーラ美術館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。
おうちでポーラ美術館 　≫特設サイトはコチラ

 

 

 

 

小さなデザイン 駒形克己展｜盛岡 岩手

 

 

コチラでご紹介した「小さなデザイン　駒形克己展」が岩手で開催されます。アメリカ時代の実験的な試作から、音楽、ファッションでの仕事、絵本の制作プロセスがわかるスケッチまで、駒形の初期から現在までの足跡を約 300 点の作品でたどる初めての展覧会。※混雑状況によっては入場制限アリです。

 

会期 2020.9.5(土) ～ 2020.11.3(火・祝)
会場 岩手県立美術館　企画展示室
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

イベント

 

 

JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2020

 

 

本日からスタートした《JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2020》。東京都内のライフスタイルショップに各地の伝統的工芸品が並び、東京に居ながら各地を訪れクラフトに触れたような気持ちになれるイベントです。都内にお住まい、お勤めの方はお近くの開催店まで足を運んでみられては？

 

会期 2020.9.4(金) ～ 2020.9.17(木)
会場 〈伝統工芸 青山スクエア〉（ 東京都港区赤坂 8-1-22）を中心に、都内30のライフスタイルショップで開催。
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

ヨコハマトリエンナーレ2020

 

 

3年に一度開催する現代アートの国際展、横浜トリエンナーレ2020。今回は67組のアーティストが参加しました。この情勢の中、アーティストを実地へ招待することも出来ず、ミーティングを重ねながら準備されたヨコトリ。アートには何が達成できるのか。そんな問いを投げかけながら、コロナ渦で沈み込んだ心に晴れ間が指すような、純粋に楽しめるイベントとなっています。※日時指定のチケット予約制です

 

会期 2020.7.17(金) ～ 2020.10.11(日)
会場 横浜美術館 / プロット48 / 日本郵船歴史博物館
詳細は　» 公式ページ　でご確認いただけます。

 

 

 

 

お家で楽しめるコンテンツ

 

 

ニコニコ美術館

 

 

ニコニコ生放送の番組を通して各地の美術館・博物館・展覧会の魅力を伝えたいという意図のもと、これまで37の展覧会の様子を、コレクションに造詣の深い研究員やアーティストなどの解説付きで配信。会員登録不要で、時間や場所を気にせず、全国各地の美術館のアートコレクションをゆっくりと堪能できる。HPでは渋谷Bunkamuraの「永遠のソール・ライター」展（写真家 石川直樹さん出演）や「隈研吾展と角川武蔵野ミュージアムの建築を巡る生中継」など必見のアーカイブが視聴可能です。

 

 

近日放送 大乗寺・円山応挙一門の障壁画165面と立体曼荼羅を巡ろう 出演:橋本麻里【ニコニコ美術館特別編】
時間 09/22 15:00から
URL https://live2.nicovideo.jp/watch/lv327742144
過去放送分 https://ch.nicovideo.jp/niconicomuseum

 

 

 

 

公式YOUTUBEチャンネル

 

 

各美術館、公式チャンネルで解説動画や普段は公開されないアーティストトークなど、色々なプログラムを公開しています。ごく一部ですが覗いてみてはいかがでしょう。

 

 

東京都写真美術館
公式チャンネル TOPMUSEUM

 

国立西洋美術館

公式チャンネル 国立西洋美術館

 

東京国立博物館

公式チャンネル TokyoNationalMuseum

 

京都国立博物館

公式チャンネル 京都国立博物館トラりん

 

三鷹の森ジブリ美術館

公式チャンネル 三鷹の森ジブリ美術館 GHIBLI MUSEUM, MITAKA

 

森美術館

公式チャンネル Mori Art Museum 森美術館

 

アーティゾン美術館

公式チャンネル アーティゾン美術館 / Artizon Museum

 

 

 

 

Google Arts & Culture

 

 

世界中の美術館に収蔵されたアート作品がPCやスマートフォンで好きな時に見られるサービス。
世界中の約2,500もの美術館、博物館、ギャラリーなどと提携し、データ化された作品は拡大すると油絵の凹凸や筆致、ザラツキなどの質感が分かるほどの高解像です。
作品単体でも、ストリートビューモードで実際に美術館を歩いているように館内を見て回ることもでき、旅行気分が味わえます。

WEBサイト Google Arts & Culture

 

 

 

 

まとめ

 

 

今回は現在開催中の展覧会や、ご自宅で楽しめるイベントを中心にチョイスしてみました。
体調を確認し、そう遠くない場所に、混んでいる時間を避けて、会場の案内に従い、場内での会話は控えてじっくりと堪能する。withコロナの対策としての行動ではありますが、純粋な美術鑑賞を楽しむのに没頭できる機会であるようにも思います。距離を保ってアートに触れ、慌ただしさに見過ごすことが多くなりそうな2020年の記憶を残して行きたいです。

 

 

 

現在、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、美術館博物館等の文化施設の休館や会期の変更が相次いで発表されています。
また、入場規制や予約制、時短営業、イベントの中止など通常とは異なる状況となります。上記でご紹介している展覧会につきましても、事前に公式HPにて最新情報をご確認いただきますようよろしくお願いいたします。

いずれのイベントに於いてもマスクの着用や発熱時の入館制限など諸条件がございますので、開催地のご案内に従い、安全にお楽しみ下さいませ。