食器を使う日々に歓びを

 

 

もはや説明不要とも思える程に人気の北欧テーブルウェア。

 

たくさんある理由の一つとして、優れたアートピースと機能的で使いやすいマスプロダクトが繋がっていた環境が挙げられます。

 

現在祖師谷大蔵店にはかつてないほどのテーブルウェアが入荷中。

 

今回は北欧テーブルウェアブランドの中でも双翼を担うであろうイッタラ・アラビアを中心にご紹介させて頂きます。

 

日々の暮らしの中でこそ輝くアイテムたちを、是非この機会に見ていって下さい。

 

 

 

ARABIA

 

 

 

アラビアは北欧諸国の中で最も東側にあるフィンランドの陶磁器ブランド。

 

1873年、フィンランドの首都であるヘルシンキのアラビア地区に工場を建設したところに始まります。現在のロゴにある数字は設立された年という事ですね。

 

当時はスウェーデンにあった名窯ロールストランドがロシアへの販売を念頭に置いて設立した子会社でしたが、第一次世界大戦を機に株式はフィンランドに渡り、よりフィンランドという土地に根ざした企業へ変化してゆきます。

 

20世紀前半に駆けて生産の近代化を図り、1932年にアートディレクターとしてクルト・エクホルム、そして1945年にはキルタシリーズ(現在はティーマシリーズとしてイッタラより販売)を手掛けるカイ・フランクが参加。

 

当時はワンセット一揃いで用意するのが当たり前であったテーブルウェアの慣習を破壊するキルタシリーズ(コンセプトは「ディナーセットを粉砕せよ」でした)。カップとソーサーを別々に使用できたり、単品でも購入ができたため買い足しや破損などの際にも困らないシステム、そしてモダンな造形。受け入れられるまでに少し時間はかかったようですが今ではビンテージとしても人気のプロダクトになっています。

 

そしてアラビアにはアートデパートメントという、アートピースを中心に手掛ける部門があり、また量産を念頭においたプロダクトデザイン部門も同時に存在しました。

 

アートとマスプロダクトの性格の違いを理解しつつも、無理解という切り離しをしない。その姿勢は今でも続き、テーブルウェアから好きになりアートピースをご自宅に、なんて方も多い魅力的なブランドであり続けています。

 

 

 

Ulla Procope

 

 

 

 

とってもたくさんあるので、足早なご紹介となりますがご容赦下さい。まずは普段使いしやすいカタチが魅力のアイテムから。デザイナーごとにご紹介致します。

 

これらのデザインを手掛けたのはウラ・プロコッペ(プロコペ)。カイ・フランクに見い出されたのち亡くなる1968年までアラビアで活動したデザイナーです。

厚みがあり安心して使えるSシリーズのフォルムデザインに様々なデコレーションが施され、中でもオーブン使用が可能なルスカシリーズはアラビアにおける大ヒット商品になりました。

 

そんなルスカのC&S、コーヒーの色味が映えそうなパレルモ、コバルトの色味が上品なバレンシアやアネモネ、ブラウンにブラックがシックなルイヤ、グンヴァル・オリン・グロンクヴィストによるデコレーションがレトロなコスモスなど同じ形とは思えない豊富さが魅力の一つ。

ちなみにGAシリーズのポットは今なら2つからお選びいただけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

Esteri Tomula

 

 

 

 

エステリ・トムラは主にデコレーション(装飾)において活躍したデザイナー。

繊細でありながらもしっかりとした存在感のライン装飾は、目にしたときにお部屋の雰囲気をパリッとメリハリあるものにしてくれます。

 

たっぷりとクリーマー全体を覆うクロッカス、花弁のカーブが躍動感あるリズムになったガーデニア、デフォルメされたエスキモーの男女がペアとなったソルト&ペッパー、そしてオンライン未掲載ですがフローラシリーズのプレートも。

モダンに向けて進んでゆく、時代の中寄り添って進んだデコレーションは今でも素敵な雰囲気です。

 

 

 

 

 

 

 

INKERI LEIVO

 

 

 

 

ちょっとマニアックにはなりますが、その熱烈な人気を納得できるデザイナー、インケリ・レイヴォ。

活動期間は1969~2010年とやや後年になるためミッドセンチュリー期のデザイナーと比べて取り上げられることは少なめ。

ですが1979年に作られたアークティカシリーズは新たなスタンダードとなり、フィンランド本国でも良く使われるシリーズに。

 

今回はそんなレイヴォ氏の中でもとびっきりに可愛らしいデコレーションのキルシッカ(経堂店にもございます)と、アークティカをベースに賑やかな森の中が描かれたピーロパイッカをご紹介。

よりポップになった時期のアラビアを楽しみたい方にオススメです。

 

 

 

 

 

 

 

Heini Riitahuhta

 

 

 

 

現在のアラビアをリードするデザイナー、ヘイニ・リータフフタ。ノスタルジックな物語の雰囲気を感じさせるデコレーションに加えてパターンにパターンを加えた新しいデコレーションの試み、六角形のディッシュやジャーをモザイクのように組み合わせたインスタレーションなど活動から目の離せない注目人物。

 

今回は氏の代表作であるルノ シリーズよりフロストベリーのマグカップ、そしてオーバルプレートが入荷中。現在はSCOPEさんより復刻されておりますが、こちらは王冠ロゴの当時もの。お探しの方はどうぞこの機会に。

 

 

 

 

 

 

 

Birger Kaipiainen

 

 

 

 

そして最後はそこはかとなく漂うミステリアスな雰囲気が魅力のビルガー(ビルゲル)・カイピアイネン。

どこか淋し気な雰囲気が漂うアートピースはいつかは欲しいと思わせてくれる蠱惑的な魅力を放っています。1967年モントリオール万博で発表された壁一面のセラミックアート「すみれの海」や、鳥には体内時計があるという話をモチーフに作られたビーズバードなどは一度見たら忘れられない印象を残してくれます。是非チェックしてみてください。

 

そんなカイピアイネンが残した数少ないプロダクトデザインであるパラティッシ、アピラが今回のご紹介。

先程のルノ シリーズのオーバルプレートも実はカイピアイネンのBKモデル。消費者だけではなく、デザイナーにも大きな影響を及ぼしている実力者のアイテム。是非使いながら楽しんで頂きたいです。

 

 

 

 

 

 

IITTALA

 

 

 

 

後半戦はイッタラから。

イッタラはその名の通り、イッタラ村に設立されたガラス工場が名前になったファクトリーブランド。

 

フィンランド南部、ヘルシンキとタンペレの間にあるAimajarvi(アイマ湖)のそばにあるイッタラ工場では今でも職人による生産が続けられています。

 

ちなみに現在はイッタラに吸収されているガラスブランド、ヌータヤルヴィも湖のそばにあります。ヤルヴィという言葉自体が「湖」という意味があるのは今回勉強になったことのひとつ。

 

アラビアでも活躍したカイ・フランクによるカルティオやティーマ、フィンランド紙幣にもなった世界的建築家アルヴァ・アアルトと妻アイノ・アアルト。フィンランドの自然をガラスで表現したタピオ・ヴィルカラやグラフィカルなフォルムが人気のティモ・サルパネヴァ、そしてティーマの監修からオリジナリティあふれるプロダクトを発表したオイバ・トイッカやヘイッキ・オルヴォラなどなど。

 

フィンランドの森閑な雰囲気を表すような透き通ったガラス、そして200色を超える豊富なカラーパレット。

デザイナーによる造形と引き立て合う魅力的なプロダクトを今も探求し続けています。

 

 

 

Oiva Toikka

 

 

 

 

 

盛りだくさんで入りきらなかったので、こちらだけ2枚の画像で失礼します。

その生涯の晩年まで精力的に活動していたアーティスト、デザイナーのオイバ・トイッカ。

熱して液体になったガラスを使い作られる鳥たちイッタラバードは、コレクションされる方も多いアートピースです。

 

手作業によって1羽ずつ異なる表情は、不完全を受け入れられるトイッカ氏の懐の広さによる魅力を楽しめます。

特集として「小さなオンライン展覧会」を過去に行っておりますので宜しければお立ち寄りください。

 

今回はそれとは対照的な繊細な魅力を感じられるプロダクト。ハンドブローで作られた薄さに繊細な光の揺らぎを楽しめるフローラやファウナ、朝に輝く露のしずくをイメージしたカステヘルミは手触りも楽しい定番シリーズ。

 

私は個人的に、トイッカ氏のたっぷりとした風貌に愛嬌を感じてしまうのですが、その心の奥底ではとても繊細な優しさがあったのではないかと想像してしまいます。

飾って楽しむバードか、使って楽しむプロダクトか。いずれにせよ楽しめるアイテムたちです。

 

 

 

 

 

 

Heikki Orvola

 

 

 

 

現在フィンランドデザインの推進力となっているデザイナー、ヘイッキ・オルヴォラ。シンプルな造形の中に潜む連続したディティールはどこか温もりを感じさせてくれます。

 

北欧の人気を高めるきっかけにもなった映画 『かもめ食堂』で使われた24h avecのプレートや、彩度の低い色ながらに印象的なチェックのテキスタイル DOTTUSなど手掛けたアイテムは実に豊富。

今回はイッタラの実力が活かされた灯す宝石、KIVIシリーズのご紹介。窓際に置くだけでも透き通る光が特別になる素敵なマスターピースです。

 

 

 

 

 

 

Alvar & Aino Aalto

 

 

 

 

ご紹介のラストを飾るのはフィンランドが誇る世界的な建築家・デザイナー、アアルト夫妻。建築物だけではなく手掛けたインテリアプロダクトも大人気です。

アアルトのアイコンでもあるフラワーベースが今回のご紹介。7人のガラス職人が一同に集まって作られる形状は湖の形とも切り株とも言われる不思議な形。

縁取りの厚みが異なる事でほのかに変わる色合いがより魅力を引き立てています。

 

イッタラ/カルフラのコンペティションに出展し、パリ万博で発表された当時の色味を再現した1937 クリアと、高貴さと妖艶さを内包するアメジストカラーが箱付きの良コンディションで入荷しています。

アメジストは蛍光灯の下では別の色味に見えるという不思議つき。両方とも現在は取り扱いが無いカラーなので、お探しの方は是非この機会に。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

アラビア/イッタラ以外にもたくさんのオンライン未掲載アイテムがあり、カイ・フランクの代表作ティーマも豊富なカラーリングで揃った祖師谷大蔵店。

この2つのブランド以外にも多数の取り扱いがありますので、今はまさに手に取って悩める嬉しいお店になっているのではないかと思います。

もしオンライン未掲載のものでも気になるものがあれば、お気軽にお問合せ頂ければと存じます。

 

もちろん買取も頑張っておりますので、もし十分に楽しんだアイテムで手放そうかとご思案のアイテムがあれば是非お気軽にお問合せ下さい。(※こちらはお買取りのご相談フォームにリンクしています。)

使う日々に歓びをもたらしてくれる素敵なアイテムを、次の方に繋げさせて頂ければ嬉しく思います。

 

 

 

 

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