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天童木工 Tendo ダイニングセット T-0283 T-615 ラウンドダイニングテーブル & ダイニングチェア 5点セット オーク材 ファブリック ブルー 北欧スタイル ビンテージ 廃番希少 ~心を、丸く~
Tendo
T-0283 & T-615 Dinning Set
11月に入り、年の瀬感が加速するかと思いきやここ数日は暖かい日よりになるようです。
どうやら数日の中には最高気温が25℃の夏日もあるようで、上着を脱ぐだけならまだしも、脱がないと汗ばむという日になりそうな予感。
新鮮な気持ちで日々を過ごすための刺激は欠かせませんが、その前提が揺らぐようなイレギュラーに関しては困りごとの方が多いようです。
今回は中々にレアな日本のビンテージアイテムをご紹介。
宜しければ最後までお付き合いください。
新しい技術と、新しい挑戦を
天童木工(てんどうもっこう)。このブランドをご存じの方はどれほどいらっしゃるのでしょうか。
インテリアや建築、日本のデザインに詳しい方はもちろんですが、華やかな広告戦略を打つ海外ブランドと比べて、日本のブランドはつつましやかな印象を受けます。
世代にもよるでしょうが、私観としてはカリモクやマルニ木工をご存じの方が踏み込んでその存在を知っている。そんなイメージです。
ですがその派手な(?)知名度に拠らず、凄まじい歴史と実力を兼ね備えた企業が多くいるのが日本の良いところ。簡単にですが、ご紹介させて頂ければと思います。
天童木工は、日本の東北地方にある山形県の天童市に設立した企業。
天童といえば将棋に使われる駒の生産で有名ですが、それに負ける事のない世界的な評価を受けているファニチャーメーカーです。
設立は戦中である1940年。天童における大工や表具、指物といった木工技術を持った人々が集まり立ち上げられた組合が基になっています。
当時は軍需品としての弾薬箱の他、爆撃や偵察を誘導したりといった戦闘機からの人的被害を抑えるおとり飛行機を手掛ける等、その当初から幅広い対応力を持っていた事が伺えます。
戦後はGHQといった日本に住まう進駐軍のための洋家具を手掛けますが、このころに取り入れた技術が天童木工を世界有数の木工企業たらしめる転換点となります。
その技術とは成形合板の製造技術。
成形合板とは、木材をミリ単位で薄くスライスしたものを接着剤を挟んで重ね合わせ、熱を加えながらプレスして出来上がる素材。
そのメリットは無垢材と比べて軽量である事。そしてプレスを掛ける力が一本の木ではなくスライス単位になるため曲げやすく、より自由な造形が可能になる事。
とは言え1枚のスライス(単板、ベニア)は繊細なもの。何十トン何百トンの圧力が掛かるプレス機で複雑な形にするには培ったノウハウと見極めの感覚が必要不可欠。
高品質を保ったままに量産を行う事が出来る技術を獲得した天童木工には、新しいデザインの可能性を求めたデザイナーたちが相談を寄せるようになりました。
天童木工と関わりのあるデザイナーを挙げてみましょう。(以下敬称略)
剣持勇、柳宗理、前川國男、水之江忠臣、丹下健三、坂倉順三、長大作、藤森健次、豊口克平、松村勝男、磯崎新、川上元美、喜多俊之、黒川紀章、シャルロット・ペリアン、ブルーノ・マットソン・・・etc。
プロダクトデザインはもちろん建築家として戦後に活躍した歴史的な人々と協働し、その体制は現在も続いています。
そして自社開催のコンペによって出来上がった名品や、インハウスと呼ばれる社内デザイナーからも優れた作品が多く生まれている事からも、挑戦を恐れない先進性がある企業体質を実感させてくれます。
今回はその歴史を感じさせてくれるビンテージ。パッと見た瞬間は「ん、何だコレ?」という興味を引く形です。
このアイテムはラウンドタイプのテーブルに、チェアが備わったダイニングセット。
つまり、このアイテムだけでダイニングシーンが完成する優れたパッケージなのです。
もとを辿ると、ハンス・オルセンやハンス・J・ウェグナーといった北欧諸国で出来上がったデザインを踏襲していると思われます。
ラウンドテーブルをベースに、幕板も含めて一体となるようなデザイン。
収納時は飛び出いている部分が無くなるため、生活のための道具でありながら生活感を感じさせない。そんな矛盾のような願いを叶えるアイテムです。
いわゆる北欧スタイルと呼ばれるデザインですが、ただの模倣に留まらない細かな工夫が随所に見て取れます。
まずは天板の下に付いた幕板と椅子のロゴマークが付いた座面後側。それぞれのフレームには得意の成形合板が採用されています。
無垢材を曲げたり削ったりとコストが多く掛かる部分では成形合板、そして直線で強度が活かせる部分は無垢材を組み合わせています。
引っ張られるような負荷が掛かる場所にしなる成形合板は最適。まさに「適材適所」です。
そして座面。緩やかな三角形のシートは使いやすさの他に仕舞った際の干渉を少なくする効果があります。今回のテーブルは直径115センチですが、一般的な四角形のシートであれば天板のサイズはもっと大きくしなければいけなくなるでしょう。
そして、椅子の脚は座面にならって3本、ではなく4本。
3本脚の椅子はその形状から座った時、左右斜め前に「カクっと」倒れやすくなります。
気を付けていれば防げることではありますが、日本で使いやすいサイズのために三角形、そして安心して使えるように4本脚。その日本らしい心配りは使いながら実感して頂けると思います。
1990年代には廃番となったアイテムのため、ビンテージのみの取り扱いとなるセット。
ユニークなデザインのためか、中古市場ではあまり見かける事がありません。そして椅子とテーブルが揃った状態はやはり魅力的。
天板はムラこそありますが良好な状態、そしてファブリックは信頼のリバコ社 NC生地で新しく張替え済み。今後とも気持ち良くお使い頂けます。
コンパクトに美しく、そして機能的。北欧に学び日本に使いやすくした天童木工の「リ・デザイン」。
モダンデザインとしても、使いやすいテーブルセットとしても、天童木工の実力を楽しむにもお勧めできる素敵なプロダクト。是非、この機会にいかがでしょうか。
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