Vitra
Plywood Dining Chair DCM

初めまして、11月から祖師谷大蔵店で働き始めましたオカダと申します！
imptionには毎日新しい家具が入荷しています。自分より何十年も前にに生まれたような歴史あるヴィンテージ家具や海を越えて遠い国からやってきた不思議なデザインの家具、有名なデザイナーズの美術作品のような家具等に囲まれた毎日は今までに無く新鮮であり、驚きの連続です。
日々入荷されるそんな家具達の中でも一際目を惹かれたのが今回紹介させて頂くイームズデザインの名作チェア『DCM（Eames Plywood Dining Chair）』です。極めてシンプルなこの椅子になぜ僕はそこまで惹かれたのか、このブログでは、その秘密を家具初心者の目線から皆さんと追ってみたいと思います。家具玄人の方は家具にハマり始めた頃を思い出しながら、まだ家具の事をよく知らない方は是非僕と同じ目線からお楽しみ下さい。

発見が止まらない！

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インテリアを語る上で欠かせない存在であるイームズ夫妻。普段から当店のブログを読んでくださっている方々にとっては説明不要のデザイナーかもしれません。2013年にはその素顔に迫るドキュメンタリー映画が上映されていますし、同氏デザインのシェルチェアは僕のような家具初心者を含め、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか？
メーカーは1950年にスイスで創業した「Vitra」です。魅力的な住まい作りの為の手段として新しいものと受け継がれてきたもの、現代の技術と伝統的な手工芸を組み合わせる「コラージュ」という考え方を提唱しています。
こちらのDMCもプライウッドとアイアンという、発表当時の人々からすると革新的な組み合わせの製品でした。

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まず目に留まるのは何と言っても極限まで洗練され、無駄の無いそのシンプルなデザイン。なんとたった3つのピースから構成されているというのだから驚きですね。ブラックカラーが元々洗練されたデザインを更にシャープに際立たせています。
このチェアが世に発表されたのは1946年アメリカ。大量生産の時代に突入し物の溢れる社会に暮らし始めた人々の目に、必要最低限ながらに実用的で美しいこの椅子は衝撃的に映ったに違いありません。MoMA（ニューヨーク近代美術館）には「パーマネントコレクション（永久所蔵品）」、TIME誌には「20世紀最高のデザイン」に選定されたというのにも納得の一言ですね。
家具だけでなく自らが撮った数々の写真もこの世に残したイームズ。その中には人の靴や椅子の脚等、ローアングルに注目した写真も見られるそうです。このチェアもローアングルから見てみることで、デザインの素晴らしさを再発見出来ます。僕が一番ぐっと来たのが、しゃがみこんでこの椅子を見てみた時目に留まったデザイン。座面奥はフレームから大きく離れ、どこにも触れていません。ここがこのチェアに独特の軽やかさと浮遊感を与えているのだと思いました。
皆さんもご来店の際は是非下からこのチェアを覗き込んでみてください。きっと新たな発見があるはずです！

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このブログを書くにあたって暫くDCMを観察したり、勿論座ってもみましたが、その座り心地には驚かされました。
クッションが使われていないのにも関わらず、座った時に固さを感じさせず身体が優しくキャッチされる理由は、座面と背もたれに施された波打つようなカーブにありました。また、座面は奥に向かって深めに傾斜が付けられており、腰を掛けた時にはストンと自然に最高にリラックスした姿勢に落ち着きます。座面の幅は広めに取られていますので、少し体を横に向けても、脚を組んだり投げ出したりしてもその座り心地は変わりません。

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必要最低限のフレームにもまた秘密が隠れていました。
脚はハの字に外に向かって角度が付けられており、抜群の安定感です。また、足先にはグライズと呼ばれるパーツが付けられており、このパーツがグネグネと動くことによって、薄手のラグやカーペット等、多少の段差ならもろともせず、安定感は損なわれません。
他の一般的な木製フレームにクッションの付いたチェアと座り比べてみましたが、長時間座ってリラックスするのならば僕は断然DCMを選びます！

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いかがだったでしょうか？シンプルな見た目にも関わらず、これだけの発見がありました！まだまだこれからも発見できそうです…。眺めてうっとり、更に座ってリラックスしていたらそれだけで休日が終わってしまいそうなこちらの1脚。人気商品となっておりますので、お探しだった方はお早めのチェックをオススメします！